台本書きに一日費やせるとしても、一日中書き続けられるものではない。
途中で本を読んだり、ノートを取ったりするから、キーを打っている時間はそれほど多くない。
たまに、延々とキーを打ち続ける状態に入る時もある。
が、年中ではない。
おそらく年に数回あるかないかだろう。
その状態の心地よさは、脳が記憶している。
書く時は常にその状態を目指す。
簡単ではない。
気が滅入っている時などは、コンピューターの電源を入れるだけでも苦痛を感じる。
エディタを起動し、書いている途中の画面を見たら、吐き気がする。
吐き気がしようが、頑張って画面に向かう。
すると、小一時間もすれば、なんとか脳が<書ける状態>になる。
大変なのはそこに至るまでだ。
冬の寒い日に、暖かい寝床から出るまでの苦痛に似ているかもしれない。
昨日から今日にかけ、台本に関しては、パソコンよりもノートに向かう方が多い。
人物関係の整理をしたり、これからどう進めるかの確認をしたりなど。
途中で気になっている本をぱらぱらめくったりする。
夕方、稽古を休みにした。
稽古場に行きキャンセル手続きを済ませる。
これから帰宅して夕飯だ。
今夜は『白痴』を読み終える予定。