老いてなお

夕方、B→Topsの稽古。
5本の演目中、一番長いものの稽古をした。
その芝居で、父親役を演じることになった。
初老の父親だが、おじいちゃん演技はしなくてよいとのこと。

これまで、おじいちゃんを演じたことは何回かあったが、父親を演じたことはなかった。
19歳の頃、青年役から一足飛びにおじいちゃん役を演じたのが最初だ。
その後、3回やっている。

父親役といっても、子供が小さいという設定ならば、今の自分の年齢を上下させる必要はない。
年頃の娘がいる父親の年齢だって、それほど遠い未来ではない気がする。

芝居を始めた頃、現在70歳代の方々は50歳代の<おじさん>で、所謂おじいちゃん口調で話す人はいなかった。
でも、おじいちゃん演技をする時は、そうしないとなぜか座りが悪い。

昨日の夜、新藤兼人のインタビュー番組を見た。
新藤さんは今年95歳だが、驚くほどしっかりとしていた。
黒澤明や木下恵介ほどの実績はなくても、その年になるまで映画のシナリオを書き、監督の仕事ができるというのは、うらやましいことだ。
そういえば市川昆監督も今年91歳くらいだったと思う。
この前『犬神家の一族』をリメイクしていた。
いいぞいいぞ、と思う。
モンティ・パイソン映画に出てきたじじい共の海賊みたいに暴れ回ってほしい。