顔合わせ

7時起き。
今日は顔合わせなのだが、会話のサンプルとして断片的なものを用意する必要があると思った。
ノートにまとめてあった台本の断片を入力する。

昨日の残りのすき焼きを牛丼にして食べる。

昼、出かける。
稽古場料金を支払い、稽古場で直美と会う。
彼女は今回、制作その他を手伝ってくれることになったのだ。
「やったことないから」
とのことで、こちらとしてもすべて任せきるつもりはない。
むしろ、こういう仕事があるのだという説明をし、出来そうな仕事を順に振っていった方が良いと思った。

2時、衣装のアドバイスをお願いしていた谷中さんが来る。
コンセプトなどを説明し、正式に衣装をお任せすることになった。
こちらがイメージを伝えると、具体的な案がいくつか返ってくる。
非常に話が進めやすい。

3時から役者の顔合わせ。
深沢亜企、尾鷲智恵、前田綾香、到着。

『1:1』のプロット表と、サンプル台本を渡す。
どういう芝居なのかを説明した後、読み合わせをした。
男が俺しかいなかったので、すべての男役を俺が読むことになった。

読み方は三者三様だった。
キャラクターのかぶりは、まずないだろう。一安心。

5時近くになり、高橋辰典到着。
「来たか。さあ、読んでくれ」
説明をするのももどかしく、台本を読んでもらった。
いきなり芝居がかった読み方をするので、それまでの読みで自然体にほぐれていた智恵ちゃんとの対比が珍妙で面白かった。

5時40分に稽古場を出る。
顔合わせ、読み合わせの後は、風神亭で飲み合わせ。

遅れて鶴マミ到着。
顔ぶれを見渡すと、知り合い同士がいない。
これからどういう座組みに育っていくかが楽しみ。

亜企ちゃんが8時過ぎに帰った。
入れ違いに山口忍君到着。
バイト明けだという。

9時過ぎまで飲み、解散となる。
空模様が怪しかった。

このままうちに帰り、シャワーを浴びて眠れば、充実した良い一日を過ごしたことになる。
だが。

財布の中に、家の鍵がなかった。
思い当たる節はあった。

思い当たる節をたどって、電車に乗ってタクシーを使い、またタクシーに乗って電車に乗った。
酔いは、醒めると疲れに変換される。
疲れ切って1時半にようやく帰宅。

よりによって顔合わせの日にと思うが、
(おめえ、慎重にいかねえと、また火傷するぜ)
と、運命から警告を受けているような気もする。
初っぱなで良かった。