チャリカルキ観る

おかしなもので、一夜明けた今朝の方が、昨日の夜よりも感動していた。
多すぎる情報を脳が処理しきれず、皮膚や心臓や目や耳や色々なところに、感覚として記録していたのだろう。
一晩経ちそれらが脳によって処理され、喜悦の反応を起こしているのだろう。

ロジャーがとても格好良かった。
予想外と言っては大変失礼だけれど、本当に格好良かった。
ロックの親方、といったたたずまいだった。

夕方、宇原君が出演する芝居を見に新宿へ。
久しぶりにチャリカルキの芝居を見る。

人里離れたところにある家に一人住む雫石さんという女性がいる。
彼女の周りでは<時間が普通より遅く流れる>という設定。
彼女は何かを待っている。
場面は三つあり、時間がひと世代分ずつさかのぼっている。
雫石さんはほとんど変わらない。

彼女が何を待っているのかが、少しずつ明らかになっていく展開。
脚本・演出が巧みで、途中から夢中になった。

宇原君は二つの場面に登場。
初めに息子を、次に父親を演じていた。
同じ人物がやるから説得力がある。

外波山文明さんが何気なく出演していて驚いた。
しかも宇原君の父親役だったのに驚いた。

雫石さん役を菅野さんが好演。
今まで観た中で、一番素敵な演技をしていた。

最後のシーンで登場した女優さんも上手かった。
切れた演技をべたつかずに演じていた。
ああいうふうに演じられるのは、天賦の才能だろうか?

終演後、宇原君とビーグル大塚さんに挨拶。
客として来ていた蜂須賀さんは、
「いやあ、面白え」
と興奮していた。

阿佐ヶ谷に移動。
9時半に松本さんと待ち合わせし、公演の精算を済ませ、その後飲みに行く。
舞台美術として入る現場の、劇場との<戦い>に関する話を聞く。
ほかに、演劇フェスティバルのラインナップについてや、上演された芝居を劇場スタッフとして評価するミーティングの話など。

自分の方はやはり、マグネシウムリボンの話になる。
来年やりたい芝居の話、どういう劇場が良いかという話、役者の話など。
それから学生時代の後輩で、今でもマグ周辺に関わったりしてくれる面々が、オレのいくつ下の世代かを解説したりする。

12時近くまで飲む。
とても安く飲める店だった。

1時帰宅。