長くやっている人々の飲み

仕事に対する悩みや思うところはさておいて、仕事は仕事で続いていく。
蒸気機関車のイメージ。
進まねばならないという強い意志を感じさせる動きと音。

昼、カレーうどん食べる。
あとは普通に仕事する。

夕方、仕事先のベテランメンバーだけで飲み。
ベテランと書くと高飛車だから、長くいるメンバーと言い換えた方が良いかもしれない。
よく飲む人も、滅多に飲まない人も、ごちゃ混ぜになった会となった。

同僚Tさんの話を聞き、驚愕する。
今の仕事をしつつ、コツコツ勉強して資格を取り、週末は別の仕事をしているという。

そういえば今月、新しいチームメンバーでの会議があった際に、おのおの自己紹介をするという場面があった。
Tさんは、かれこれ100回以上も石垣島に行って潜っているという。

オレの番になっても、何も言えなかった。
芝居は、趣味では絶対ない。
じゃあなんだ?
わかんねえって。

少なくとも、芝居をやっているから人生充実していますとか、そういうもんじゃない。
こういう風に生まれてきてしまって、宿命的に出会ってしまい、延々と取っ組み合いを続けている対象、それが芝居だと思う。

なんてことを、たかだか会議で言うわけにもいかない。
「ええと、そうですね、本読んだり、映画見たり、そのくらいですかねえ」
というつまらないことしか言えなくなってしまう。

飲み会は後半になるにつれ人が増えていった。
Iさんからは、データベースのことについて色々言われた。

データベースとオレの関係。
それは、荒谷二中から来た加藤と、金八先生の関係と同じだ。

初めて加藤に接した時、正直、自分は、自信なんかまったくありはしませんでした。
でもね、加藤自身が、生徒自身が、ボクに教えてくれたんです。

金八第二シリーズみたいな台詞だけど、データベースの管理を引き継いだ時、顔は引きつっていた。
オレにできるのかよ、と思っていた。
それまでに、作成中のものを覗かせてもらったりはしていたので、自分なりに問題点は整理していたけれども。

でも、2009年6月の時点で、オレのスキルは今と比べれば全然低かった。
無理矢理データベースを立ち上げ、実用出来るようになんとか回していくうちに、色々な方法を勉強出来た。
さらにアシスタントにWさんという真面目な人がついてくれたおかげで、データベースの全面改造に集中することもできた。
管理者になって半年と数ヶ月の間が、自分にとって途方もないほどの経験を積ませてくれた期間だったと思う。
色々な人に感謝している。

長くやっている人同士の飲みでは、そういう思いに囚われる瞬間が不意に訪れる。
2008年、いや、2007年時点のことを思い出せば、上出来な数年間だった。

飲み会が終わり、様々な感慨に耽りながら帰宅する。
来年の今頃、オレは何処で何をしているのかな、とか。
じゃあ再来年は、5年後は10年後は、とか。

12時帰宅。