ただ胸が痛い

8時前に起きる。
まいばすけっとで恵方巻きとカップうどんを買ってきて食べる。
恵方巻き、色々言う人はいるけれど、おれは海苔巻きが大好きなので、この時期あちこちで買えるのは結構なことだ。
昨年閉店した近所のスーパー「富士ガーデン」は、毎週日曜に中巻バイキングをやっていて、サラダ巻きや納豆巻きなど色んな海苔巻きを一本100円ちょっとで買えた。
あれがなくなったのは寂しい。

映画『歩いても歩いても』観る。
是枝裕和監督。
三浦半島が舞台。
引退した開業医の家に、娘一家と息子一家がやってくる。
その日は死んだ長男の命日らしい。
引退した父親が原田芳雄、長女がYOU、次男が阿部寛。
樹木希林が母親役で、老夫婦は憎まれ口をたたき合い、関係は慢性的に冷え切っているように見える。
一方で、これはこれでいいのかな、とも思わせる。
父と息子、父と孫、母と息子、母と義理の娘、夫婦、兄姉の関係は、仲が良い悪いで済む単純なものではない。
陰口を叩くからといって、憎んでいるわけではない。
他人の家族の事情は、仲にいるものにしかわからないのだと思わされる。
長男が亡くなったのは、溺れた子供を助けたためらしい。
その子供はすでに二十代半ばになっている。
助けられたことを決して忘れさせないために、毎年訪れる決まりになっている。
母の怨念。
料理がどれも美味しそう。
トウモロコシの天ぷら、ミョウガと枝豆の混ぜご飯など、夏になったら作ってみたい。

イスラム国の人質になっていた後藤さんの処刑が実行されてしまった。
祈って待つ以外のことができなかった。
残念だ。
バカみたいだがそれしか言えない。
安倍演説の言葉尻をとらえ、それだけの理由で同胞を殺したイスラム国に憤りを感じる。
もしおれが湯川さんや後藤さんと同じ立場になっていたら、どうしていただろう。
泣き叫んで命乞いしていたかもしれない。
後藤さん、無念だったろう。
ただ胸が痛い。