ひと月72時間

6時半起き。
昨日の残りのスンドゥブとお粥を食べる。

7時から台本書き。
いきなり詰まる。
書き始めはいつもそうだが、書き始めないと、脳に詰め込んだアイディアが、言語野に流れ込んでこない。
チャンネルを開くために、まずは書き始めないといけないのだ。

登場人物表と、最初のト書きだけ書いて終わる。

8時半過ぎから仕事。
今日も暑い。

午前中、同僚のCさんが辞めたと聞く。
先月、kくんの送別宴で話したばかりだ。
その時、大分疲弊していたので心配していたのだが。

昼、「西胡春」で冷やし中華を食べる。
仕事中、昼休みで外食するのは3ヶ月ぶり。
数日前、OKストアで袋入りの冷やし中華を見た時、「西胡春」のことを思い出した。
それで今週は絶対に食べようと思っていた。
当然、特盛。
ラーメンの丼に盛られてくる。
量はたっぷり。
だが、タレが甘いので、テーブルのお酢を加えるなどして調整しないといけない。

満足した。

午後、Access講習というより、ツールに関する考え方を雑談風に話す。
なぜ、ここはこうしているのか。
いつからそうなのか、などなど。

定時ちょっと過ぎにあがる。
6時過ぎ帰宅。

上井草スポーツセンターへ。
プールで1時間泳いだ。
ひと月半ぶりだったので、身体のコントロールが上手く出来なかった。
休み休みクロールで1キロ。
あがってシャワーを浴びて、自転車で帰宅する時、風が心地よかった。

8時半。
昨日作ったパテを食べる。
パテを型に詰めたものがテリーヌというのだそうだ。
食えればなんでもいい。
ソースを作るのがめんどくさかったのでそのまま食べる。
ナッツの存在感が案外薄かった。
キャベツのマリネも一緒に食べる。

部屋探し、なぜか鷺宮の案件ばかりヒットする。
見学を申し込んだ梅ヶ丘の案件はすでに決まっていた。
小田急沿線は家賃が高い。

小金井に住んでいた頃は、それほど都心から離れていないと思っていた。
あの頃、部屋から武蔵小金井駅まで歩いて10分弱かかった。
青山で働いていた頃は、荻窪で乗り換え、丸ノ内線で赤坂見附まで行き、銀座線の南青山で降りていた。
片道50分弱かかった。
荻窪で乗り換えていた理由は、座れたから。
赤坂見附までの数十分、寝ていられる。
サラリーマン時代の椎名誠も、荻窪経由で出勤するクチだったという。
気持ちはわかる。

学生時代、実家の西葛西から国分寺まで通っていた。
一限の授業がある日は6時半に起きて朝飯を食べ、7時過ぎの東西線に乗る。
大手町まではラッシュ。
その先はガラガラになるので中野まで座り、中央線で乗り換える。
国分寺から大学まで10分と少し歩いた。
家から教室まで、1時間半かかった。
往復で3時間。
週6日で18時間。
ひと月でおよそ72時間。

膨大な乗車時間のうち、4分の3以上は読書に費やしていた。
車内に置き忘れてなくした本も沢山ある。
中には大学図書館で借りた本もあった。
生協で買い直して弁償したのだが、5000円近くした。

帰宅時に寝過ごすこともよくあった。
西船橋まで運ばれる。
タクシーで西葛西に帰ると2000円くらいかかった。
学生の身分だから痛い出費だった。

今思えば、実家から通っていたのが不思議だ。
月70時間以上も通学時間に費やす環境は合理的ではない。
だが当時は、そういうものだと思っていた。

学校近くに住みたいという気持ちの延長線上に初めてのひとり暮らしがあり、地理的な感覚はそこからスタートし、中央線沿いを東へ向かっている。
沿線から逃れられていない。
次が転機かも。