見舞い

Facebookで、浅香が入院したことを知った。
脳出血で倒れたらしい。

外は雨だった。久しぶりに地下鉄で仕事へ。
午前中は忙しくなかった。
スマホで病院のサイトを調べ、面会時間などを確認する。

昼、「荒海」でラーメン。野菜が沢山食べたかったので野菜ましにする。

スマホの機種変について調べる。
商品到着後しばらくすると自動的に切り替わるらしい。

Nexus5xはストラップを取り付ける穴がない。ケースを買わないといけないかも。

北方謙三『三国志』1巻読む。
文体が綺麗。無駄がない。
陳舜臣『秘本三国志』の影響も感じられる。
張魯の母が美しいというエピソードなどに。

定時にあがり、東上線で志木へ。新座志木中央総合病院。
脳神経科のステーションで面会受付用紙に記入し、窓口の女性の声をかける。
仕事を中断され苛ついた様子だった。
「浅香さnでしたら8時までならいつでもいいですよ」
と言われた。

病室に行くと、千ちゃんが見舞いにきていた。
「浅香?」
と言うと二人は振り返り、かなり驚いた様子だった。
オレも驚いた。

倒れた時の様子を聞いた。
車を停め、竹藪を歩いていたら、体が動かなくなり、そのまま倒れてしまった。
「助けてくださーい」
と、うめいていると、おばちゃんが通りかかった。
「起こしてくださーい」
そう頼むとおばちゃんは、
「急いでるから」
と歩みさっていったという。

その後、中学生だか高校生だかの男子が通りかかった。
「警察呼びましょうか?」
事件ではないので、体を起こすのを手伝ってもらった。
でも歩けなかったので、救急車を呼んでもらい、搬送されたのだという。
その中学生だか高校生だかの男子が通りかからなかったら、危なかったかもしれない。

入院後、担当医に診てもらったのは一度だけらしい。
初めのうちは点滴で、今は普通の食事だという。
兄に来てもらい、ネットに接続するための器具購入を頼むもうまく伝わらず、苦労の果てにやっとモバイル接続できるようになった。
そして昨夜、入院6日目にしてようやく、Facebookに書き込みができたのだった。

脳出血からくる左半身の麻痺があり、唇の左側、左手、左足がうまくきかないという。
リハビリのために洗濯ばさみを握っていた。

談話スペースに移り、話の続き。
入院して参ったのは、羞恥心にお構いなく体を拭かれたりすることらしい。
「あと、尿道管が痛い」
挿入より、消毒のために外されるときが痛いそうだ。
聞いているだけで血の気が引いた。

8時まで、そんな感じで近況を聞いた。
喋りは少し不自由で、抑揚がぶっきらぼうになってしまうが、話す内容は正確で、どちらかといえばこの顛末を面白おかしく話そうとしている感じだった。
本、雑誌など、お見舞いにはそういうものが良さそうだった。
「あとね、マイクロSDに入った映像とかも可」

8時過ぎに見舞いを終え、看護師さんに歩行器の補助を頼み、見届けてから病院を出る。

千ちゃんと志木駅まで歩く。
千ちゃん、メキシコ移住の手続きで、たまたま来日していたらしい。
Facebookで浅香のことを知り、駆けつけたのだ。
オレも、今日見舞いに行ってなかったら、千ちゃんと次に会うのはいつになっていたころか。

帰国中にすることは山ほどあるそうだ。
役所に行ったり、過去住んでいた家の物を処分したり、母と旅行したりなど。

志木の隣、朝霞台で千ちゃんは降りた。
抱擁して別れた。

スマホが使えなくなっていた。
見舞いをしている最中に、Nexus5xへの機種変が行われたらしい。

9時過ぎ帰宅。
チョリソー、タマネギサラダ、ザワークラウト、蒸し大豆食べる。

Nexus5xの設定をする。
メールアドレスの引き継ぎができなかった。
wcm.ne.jpのアカウントをスマホ用に使っていたのだが、それ以前に使っていたwillcom.comか、ymobile.ne.jpのどちらかしか使用できないようだ。
willcom.comは8年前から使っていたので、そちらにした方が知り合いのメールやり取りには不都合が少ないかもしれない。
だが、そもそも知り合いの連絡には、LINEを使うことの方が増えてきた。
だったら、キャリアメールのアドレスにこだわることはないのかも。

Nexus5xの使用感はまだよくわからない。

2時就寝。