「泥の河」の興奮で久々に2時過ぎまで起きていた。
何をするというわけでもなく、ただ「いいなあ」とか「すげーなあ」と呟きなから、小栗康平や田村高廣のことをネットで検索しているだけだった、
一方で開高健『饒舌の思想』も昨日読み終わった。
12月公演の参考資料になるかと思ったのは、自分自身に対するこじつけで、単に開高健の文章が読みたかっただけかもしれない。
以前読んだこともあったはずだ。
昼、昨日とは別のところにある「山田屋」に行った。
西新宿五丁目駅の近く。
昨日行ったのは水道道路沿い。
どちらも十二社界隈だから、同族営業かもしれない。
今日の「山田屋」はとんねるずの「きたなトラン」で紹介されたことがあるらしい。
どちらの店も炭坑町の食堂みたいなところは変わらない。
何度も書くが、出所した高倉健がビールと醤油ラーメンとカツ丼を頼むような店だ。
昨日の「山田屋」にはカツ丼はなかったが、今日のところにはあった。
チャーハンと半ラーメンを頼んだ。
チャーハンは具がゴロゴロしていて、科学調味料上等といった感じ。それがいい。
無化調を否定はしないが、宣伝文句に使うなら否定する。知るか。
ラーメンと半チャーハンの組み合わせの方が人気メニューらしい。
半ラーメンとチャーハンにした方が150円高くなる。なぜだろうか。
チャーハンの量は普通で、半ラーメンも本当に半分だった。
夕方、十条へ。
急遽、中神くんから連絡をもらい、飲むことになった。
「斉藤酒場」へ。
6時を過ぎたばかりでも満席だったが、何とか席を確保できた。
中神くんは28才。
色々なことに興味があり、将来について考え、試している。
「ゆとり世代?」
「そうです」
昭和の終わり生まれだそうだ。
家の事情を優先した働き方をしなくてはならない時期があり、それはもう過ぎ、今は以前より自由だという。
シン・ゴジラ、ebay、住んでいる町、家族のこと、色々話す。
人生の話もしたが、翳りのようなものが感じられなかったのは、彼本人の資質ゆえか、それとも世代の特徴なのか、わからなかった。
偏見でだが、ゆとり世代の子達は、つらい経験への対処の仕方や自己表現の仕方が、アラフォーあたりの世代とは決定的に違うような気がしている。
朝井リョウの『何者』は、就職活動をする大学生の物語だが、ゆとり世代の地獄について大いに考えさせられた。
地獄はどの世代にもある。
しかし、どれが地獄なのかには大きな違いがあり、ほかの世代から見ると、呑気にやっているように思われたりするのだ。
ebayの話は非常に面白かった。
11時まで話す。
新宿で自転車に乗り換える。
高円寺の「天下一品」でラーメンを食べ帰宅。