昼から飲んで読む

11時半起き。朝飯に、ご飯、味噌汁、納豆、大根ぬか漬け食べる。

外は雨で肌寒かった。しかし最高気温は12度とのことで、この季節にしては実は暖かいのだった。

半藤一利『荷風さんの戦後』読了。
戦後の永井荷風は還暦を過ぎている。空襲で住まいの偏奇館を焼かれ、岡山に疎開後、戦後は熱海を経て市川に居を移す。浅草通いが日課となり、ストリップ小屋の楽屋で踊り子たちと談笑し、小屋でかける芝居の脚本を執筆している。
文士としては、中央公論社から全集を刊行し、文化勲章を受章する。

浅草通いは死の数日前まで続けた。その死は、通いの家政婦によって発見された。自宅で外出着を着たまま、血を吐いて倒れていた。鞄には預金額二千万円の通帳が入っていた。昭和34年当時の二千万円は、消費者物価を基準に今の価値に換算すると、1億円を超える。

荷風の死は当時、野垂れ死にとしてネガティブな報道をされたそうだが、どうだろう? 寝たきりにも認知症にもならず、死の直前まで自分の意志で浅草通いを続けられたなんて、最高じゃないか。

2時半、雨がやんだ隙を見て図書館へ。予約した本を借り、サミットで食材を色々買って帰宅。

昼間からビールを飲み、『プロレススーパースター列伝』を読み返す。梶原一騎のリアリズム手法に改めて感銘を受ける。エピソードをまな板にのせ、読者に「その『事実』買った!」と言わせる技術がすごいのだ。

おやつに、エルビスサンドを作って食べた。トーストにピーナッツバターを塗り、焼いたベーコンとバナナをはさんだもの。旨かった。エルビス・プレスリーが好んだからその名前だというが、正式名ではないんじゃないか?

夕食に常夜鍋。要するに、ほうれん草の水炊き。豚肉は脂の多いバラ肉がいいらしいが、安いモモ肉を使ったので、あっさりしすぎた。

ゴロゴロ寝て、起きて、「たまむすび」の昔の録音を聞いて、酔い覚めの水を飲み、2時前に就寝。