挫折で気分がすっきりする

7時半起き。たっぷり寝たが、体が少しだるかった。そのため、まだやる気がない状態が続いているのかと思ったが、起きてみると先週よりましな精神状態にあることがわかった。

いい天気だった。自転車でオフィスへ。

昨日のマラソンはフルを完走できなかった。しかも、怪我ではなく、自ら棄権した。ひどい挫折のはずなのだけど、今日の気分はすっきりしていた。これからの目標が定まったからだろうか。

昼、コンビニ食。チキンとゆで卵食べる。

『罪と罰』読み進む。
母の手紙を呼んだラスコーリニコフは、妹がルージンと婚約したのを知り激怒する。それはお金のため、つまり自分のためだろうと推測し、ソーニャと妹のイメージを重ね合わせる。むしろ、重ね合わせられるゆえに激怒したのかな。
町を歩いていると、金貸し老婆の妹が世間話をしているのを見つけ、彼女が老婆の家にいない時刻を知る。つまり、その時老婆は一人きり。あれを実行するのに申し分ないということに彼は気がついてしまう。
彼は悪夢を見る。夢の中で少年になっている。父親と居酒屋のそばを歩いていると、酔っ払った男が、痩せ馬にわざと大勢が乗った馬車を引かせ、走れないからとぶったたき、ついには殴り殺してしまう。それをみてラスコーリニコフは嘆き悲しむ、という夢。
そのあたりの前後で、ラズミーヒンの名前が出てきた。13年前に再読した時、彼に好感を覚えたという記憶がある。
村上春樹『騎士団長殺し』の、雨田・いい奴・政彦を彷彿とさせる人物だったような気がする。

その、村上ノルウェー春樹『猫を棄てる』を、先週火曜に読み終えた。
父親と猫を捨てに行った記憶を思い出すところから始まる。
家から離れた海岸まで自転車に乗って捨てに行ったのに、猫は先回りして家に戻っていた。
その不思議な出来事を父親と共有したのだ、という実感を、アンテナにするように、そういえばという感じで父のことを思い出し、また、自分が知る以前の父はどういう人であったのかも想像していくという内容だった。

春樹氏の父親はお寺の息子で、日中戦争に出征し、戦争のことはなかなか話さなかったという。それでも、いつくか印象的なことを息子に語った。
それらのことを村上春樹はずっと覚えていた。覚えているということは、父から息子に何かが継承されたということで、それは、継承される必要のあることだったというわけだ。
今回それが本になったことで、それは、また、継承されていく。

本の中に『継承』という言葉が使われていたのが、不思議としっくりきた。その言葉には、人を選ぶというニュアンスが感じられる。

夕方6時半、まっすぐ帰宅。
すぐに走りに行く。

五日市街道を環八まで往復した。足に力が入らず、スピードが出なかった。筋肉にグリコーゲンが供給されていない状態だった。苦しかった。
帰りも苦しく、歩幅を縮めてペースを落とし、なんとか走った。

帰りの途中、善福寺川沿いの緑地に入り、桑の木を探しながら歩いた。桑はなかったが、梅の木があり、たわわに実がなっていた。

『たまむすび』に赤江さんが帰って来た。日常が戻ってきたという気がした。

夕食に麻婆豆腐食べる。

電気グルーヴのファンクラブ動画見る。元電気のお二人と卓球氏のオンライン飲み会動画。楽しい。

なぜか宵っ張りになってしまい、2時過ぎまで起きていた。