WBC日本対メキシコ戦の衝撃

7時半起き。

朝飯に炊き込みご飯、ほうれん草とハムと卵炒め食べる。

8時からWBC日本対メキシコ戦を見た。日本の先発は佐々木朗希だった。

佐々木がいて山本由伸がいるチームなんて、勝つに決まっているだろうと思って見ていたが、佐々木は4回表にラッキーなポテンヒットなどでランナーを二人ためてからスリーランホームランを打たれてしまった。

あちゃー、3点か、と思ったが、まだ4回だったので、少しずつ返していけばまだ大丈夫だろうと思った。しかし、4回から6回までの攻撃で、日本はそれぞれ、一塁二塁、満塁、満塁の走者を得ながら、得点を入れることができなかった。5回には岡本がホームラン性の大飛球を打った。明らかにフェンスを越えた打球だったが、レフトのアロザレーナに捕球されてしまった。

イヤな流れだった。

村上が三振続きで、ブレーキになっているように見えた。初球を空振りし、二球目を見送る時にストライクを取られて追い込まれる打席が目立った。

ピッチャーは5回から山本に代わった。さすがにメキシコ打線も簡単には打てまいと思った。山本は5回から7回までをノーヒットに抑えた。

7回裏、簡単にツーアウトになってから、近藤のヒットと大谷のフォアボールで一二塁になった。バッターは吉田。今日の吉田は当たっていた。

吉田の打った打球はライト線に飛んだ。映像を見るとまるでファウルのようだった。しかし、ライト線を追いかけてきた外野手は打球を見送った。アナウンサーが「入った」と行った。ポール際ぎりぎりのホームランだった。

これで3対3の同点になった。「よし!」と叫び、椅子を叩いた。

しかし、直後の8回表、山本がワンアウトを取った直後、アロザレーナがツーベースを打った。彼に打たれるのはイヤだなあと思ったら、次のベルドゥーゴがツーベースを打ち、メキシコが1点勝ち越した。あっという間の出来事だった。

次のメネセスもヒットを打ち、ランナーが一三塁になったところで、山本は湯浅と交代した。湯浅は4番のテレスを三振に仕留めたが、その打席中にメネセスの盗塁を許した。次のパレデスはレフトへヒットを打った。三塁走者は当然ホームインしてメキシコは5点。しかし、二塁走者のメネセスがホームでアウトになった。これは非常に大きかった。

日本の攻撃はあと2回しかなかった。正直、流れが悪すぎると思った。同点に追いついた直後、よりによって山本が打たれ、2点も勝ち越しされるなんて。

8回裏、日本は岡本が死球で出塁し、続く山田哲人がレフト前ヒットでノーアウト一二塁とした。これを大事にしていきたいなあと思って見ていると、源田はバントの構えを見せた。

源田はファウルを二球打ってしまったが、スリーバントを決めてランナーを送った。続く代打山川は、レフトフライを打った。犠牲フライには十分な打球だった。これで5対4。

その後、ヌートバーがフォアボールを選び、ツーアウト一二塁となったが、近藤は見逃し三振に倒れてしまった。

9回は湯浅に代わり大勢が投げた。ツーアウトまで取った後デッドボールを投げて、少しヒヤッとしたが、次の打者を三振に仕留めた。

9回裏は大谷からだった。

大谷は、初球をいきなり振り切った。打球は右中間を破り、大谷は二塁に進んだ。

続く吉田はフォアボールを選んだ。ノーアウト一二塁になった。

次のバッターは村上。今日は三振が三つと内野フライが一つ。

村上が打席に立ったとき、臨時ニュースのテロップが流れた。岸田総理がウクライナを訪問したというニュースだった。

村上は初球を振った。空振りだった。また初球を振ったな、と思った。次は見送るのだろうか。それがきわどいストライクだとやばいと思った。
二球目は外れた。カウントは1-1になった。よし、次だ。

三球目を村上は振り切った。打球はセンター方向へ飛んだ。アナウンサーが叫んだ。打球の行方をカメラが追った。ボールはフェンスを直撃し跳ね返った。同点確実だ。それを野手が捕球しホームに投げた。

カメラはホームを映した。吉田の代走周東が大谷のすぐ後を走ってきて、スライディングでホームベースを通り抜けた。

逆転サヨナラ勝ちだった。

「村上!」と叫んだ。「よし!」と叫んだ。

すべては大谷のツーベースからだった。初球をよくぞ振り切った。迷いがなかった。すごい度胸だ。二塁に到達して叫ぶ姿がかっこよかった。村上も、戦犯扱いされる寸前だったが、ここ一番のところで最高のヒットを打った。何という展開だろう。

しばらく興奮しきった状態が続いた。落ち着いてからはスマホでtwitterなどを検索し、同じく興奮している人々のつぶやきを読んだ。

村上が打席に立ったタイミングで、岸田さんのウクライナ訪問ニュースが流れたことに、何かの符合を感じた。尹大統領との会談、インド訪問ときて、ウクライナ訪問。次は中国と早々に対話して欲しい。習近平とプーチンが会談したばかりだ。ここで中国と対話しておかないと、変な対立関係になる。

岸田さんはたぶん、グローバリズムという了見で日本の舵取りをするため、方便として総理をやっているんじゃないか。歴代の総理とは行動原理が異なっているように見える。

グローバル化とは逆に、国内産業を保護する方向の政策を進めることは、日本の人口が減少に転じている今、現実的にもう無理なのではないかと思う。若者の目には『鎖国』に映るんじゃないか。野球に例えると、メジャーリーグ挑戦に規制をかけるようなものだろう。

グローバル化を進めていくためには、ロシアのような侵略を許してならないと表明することは、理に適っている。しかし、ここで、ウクライナ訪問を支持すると簡単に書けないような雰囲気は、まだ日本にはあると思う。岸田さんのしたことの一つでも支持すると、岸田支持と思われるような。そういうことではないと思うんだが。この次、首相がどうするかが非常に気になる。

WBC日本チームは、日の丸を背負うプレッシャーから解き放たれ、国ではなく、野球のために野球をするチームに生まれ変わった。結果として、日の丸を背負うという意味から、ナショナリズムを払拭したのではないかと思う。その結果、逆に日の丸の価値を高め、清々しいものとした。これだってグローバル化に属する流れだ。

色々なことを一気に考えていたら、興奮しすぎて気分が悪くなってきたので、気を静めるために少し寝た。

3時に起きた。さすがに落ち着いた。

アコレへ行き、鶏肉、人参、ジャガイモ、白菜、椎茸、冷凍牡蠣、カレールーを買った。
帰宅し、カレーと、椎茸と牡蠣の煮物を作った。

4時過ぎ、夕食にそれらを食べた。

5時、シーバス釣りに行く。
昨日、場所を取られていた葛西橋中土手側の明暗ゾーンにいく。誰もいなかったので拍子抜けした。みんなWBCの余韻に浸っているのだろうと思った。

明るいうちは、ライキリ70を投げた。暗くなってきてからはバチ抜け関連のルアーを投げた。午後4時44分が満潮時刻だったが、それからすごい勢いで潮位は下がるはずだった。

6時を過ぎ暗くなってきた頃から、下げの流れが効きはじめた。しかしボイルは見られなかった。7時になると、岸際にバチが数匹流れてきはじめたが、その頃にはすでに潮位はかなり下がり、流れもかなり速くなってきた。

ジャーキングができそうなルアーの動きを見るため、マリブを投げてジャーキングしてみた。岸際で動きを見ると、なかなか良さそうな動きをしていたので、何度か投げてジャーキングをしたのだが、引く力を強くし過ぎて水面から飛び出してきて、そのまま護岸にぶつかり、スナップが破損し外れ、目の前でルアーが沈んでいってしまった。

8時近くまで釣りをしたが、潮位はかなり下がってしまったので、諦めて納竿した。

Youtubeで、WBC関連の動画を探す。高木豊さんが号泣しているのと、谷繁さんがホクホク顔で解説しているのを見た。あと、宮本慎也が電話で喋っているものも見た。
国内のパブリックビューイングの映像も見た。ユニフォーム姿の、小学校三年生か四年生くらいの男の子が、感動のあまり泣いていて、ママさんがキュン死状態でそれを指摘している映像があった。その少年くんには巨大な歓喜を受け入れる器がまでできてなかったんだなあ。かわいかった。

12時就寝。