読書疲れと宵っ張りでギリギリまで寝ていた。9時半から作業。
どさん子ツールの改修作業を終わらせる。
昼、ハニートースト、ザワークラウトソーセージ、オムレツ。オムレツは久しぶりに作ったが、固くてぺしゃんこになってしまった。
午後、どさん子ツールをクライアントに送る。
U次郎さんから、ツールの動作について質問メールがきていたので、中身を調べ、メールに返答する。一度、しっかりと中身を分析する必要がありそうなので、来週はそれをしよう。
夜、予約した本を受け取りに南台図書館へ行くと、本日は休館日だった。まさか金曜日に休館日ということはあるまいとたかをくくっていた。
サミットで買い物。生牡蠣、白ワイン、生ラーメン、大根、昆布、かつおと鯖節買う。
夕食に、生ラーメンにわかめとゆで卵をのせて食べた。
『魔の山』読む。
DJになったハンス・カストルプがよくかけていた曲の紹介の後、デンマーク人のかわいい少女エレン・ブラントが、どうやら霊感が滅茶苦茶強いことが判明し、彼女はクロコフスキーが催眠術をしつつ診ることになる。エレンに死者を呼んでもらうイベントがあり、ハンス・カストルプはヨーアヒムを呼んでもらうが、呼び出された霊が部屋の端っこに現れたところで、ハンス・カストルプは涙を流し、部屋の電気をつけて途中でやめる。その方がいい。
そのあたりから、ベルクホーフの雰囲気がギスギスしてきて、喧嘩沙汰が絶えないようになる。ユダヤ人嫌いお男が大げんかするエピソードあり。そして、相変わらずハンス・カストルプがいるところに限って議論ばかりしていたセテムブリーニとナフタは、発言の侮辱を理由として決闘する。しかし、先に冷静になったセテムブリーニは、決闘に際して、銃を空に向けて撃ち、ナフタを狙うことはしなかった。それを見たナフタは、「卑怯者!」と叫び、銃を自分のこめかみに撃った。どちらも、自分の方が撃たれて死ぬと思っていたようだ。セテムブリーニはこのことですっかり弱り、寝込みがちになる。
そして、ハンス・カストルプの滞在期間はとうとう七年になる。ベルクホーフは、もう、ハンス・カストルプに新しい治療法を試みたりしなくなった。手遅れになったのではなく、どこも悪いところがないのに熱が出るし、下界とのつながりがまったくなくなったので一生ここに住みそうな感じになった彼を持てあまし気味に無視するようになった。
しかし、下界の大事件が結局はハンス・カストルプだけでなく、そこにいるすべての患者達を追い出すことになる。第一次大戦の勃発。ハンス・カストルプは、セテムブリーニと抱擁して、下の世界に戻っていく。
描写は、その後の彼が前線におり、榴弾砲を避けるために地面に伏せ、再び立ち上がり進んでいく場面で終わる。ハンス・カストルプはその時、好きだった歌を口ずさんでいた。
上下巻で1500ページ超の本だったが、今週になってから集中的に読んだおかげで、今月中に読み終えることができた。教養小説というジャンルに属するらしいが、なにも持って教養小説というのか、よくわからない。Wikipedia によると、主人公が様々な体験を通じて内面的に成長していく小説と書いてある。じゃあ、夏目漱石『三四郎』もそうかな。オレには、青春ものという見方ができた。ただ、ナフタの自殺以降のハンス・カストルプは、何もかもに倦んだ青年の残骸みたいになっているのは残念だった。それを下界に引きずり下ろすのが第一次大戦という展開は、この作品を書き始めたのが大戦前だったということを考えると、当初の想定と違っていたのではないかと想像する。
生牡蠣を大根おろしで洗い、残りの大根は皮をむいて冷凍し、皮は醤油漬けにした。
白ワインを飲み、生牡蠣を食べつつ、『阿修羅のごとく』第5話を見た。
今回はいきなりオープニング映像から始まった。父が住む家に下宿することになった陣内の引っ越し。滝子が手伝う。勝又は、引っ越し屋へのチップを渡す場面でオタオタし、天井に蛍光灯かなにかを取り付ける巻子が立っている台を押さえながら、巻子のお尻に欲情して抱きついて、なぐりで殴られる。
引越祝いに寿司が届く。頼んだのは咲子。咲子は格好がより派手になり、勝又の職の世話もしようとしているようで、地味な滝子はいちいちムカついてしかたなく、寿司をぶん投げようとするが、咲子はあやうく寿司を救助し、それを持って巻子の家に。「あんたがいけないわよ」と巻子。咲子の派手なコートを着て遊ぶ娘がかわいい。しかし、チャンピオンらしい生活をしないと負けそうだからという咲子のセリフには説得力があった。
綱子のところには息子が帰省していた。彼女も一緒。すき焼きを振る舞う綱子。一方、滝子と勝又と父の食卓では、食べ物を喉に詰まらせた勝又が咳をして口の中身を小皿にぶちまける。勝又はその後も、父に向かって下宿をやめますと宣言してたしなめられたりなど、トホホ感を振りまき続けていた。
巻子ターンでは、検査なのか腰痛なのかわからんが、病院にいる鷹男を見舞いに行き、浮気相手と思しい秘書との遭遇あり。鷹男のタバコがセブンスターからマイルドセブンになっていることを知っている秘書と知らない妻という絶妙むかつきイベント。昭和ならではだ。タバコもそうだし、妻が夫の銘柄を知っている設定もそう。
綱子宅では、息子の彼女がお風呂に入ってから息子の部屋に上がっていき、「おせーよ」みたいな息子のバカ声が聞こえてきて、綱子の額に怒り皺が浮かぶイベントあり。巻子宅でそのことを愚痴る綱子。鷹男が綱子のお酒を用意する背景はピントをぼかした状態になっていて、綱子が食べる動きがしっかり映っていた。食べるという動作は、この作品においてとても重要だということを示している。
再び勝又下宿。できなかった天井照明とりつけをする滝子だが、これは、勝又がもう一度同じことをしてもいいわよという健気な誘いだった。勝ちゃん、ここはちゃんと雄機能を発動し、滝子を腕の中に包み込む。滝子の不安げな表情が映り、場面は暗転。次の場面は巻子宅の滝子で、髪を下ろしてド美人になっている。「結婚するんでしょ」といきなり気づいたのは巻子の娘。演じるのは野内まる。22歳なのに中高生を演じて不自然じゃない。個性的でかわいい。息子は城桧吏。ん? 万引家族のお兄ちゃんじゃないか。今日気がついた。
滝子と勝又の結婚式。ド派手な衣装でやってくる咲子と陣内。陣内はチャンピオンだから、居合わせた人々にキャーキャー言われている。滝子のムカつきゲージが上昇。陣内は、持っているグラスの中身を、背中を誰かに押されたためにか、よりによって勝又の衣装にぶっかけてしまう。滝子、ブチ切れし、二人とも出ていけ、からの、父が滝子と咲子の間にスッと入り肩を組み、「十年経てば笑い話さ」となだめる。これは、『海街diary』で大竹しのぶと綾瀬はるかが一触即発になった時に強めの声で仲裁する樹木希林の呼吸と同じで、レフリーをやるカール・ゴッチみたいな巧さがあった。
式は無事執り行われることになったが、ふらついて酒をこぼした陣内は式場になかなかやってこない。すると、咲子のもとに会場の人が走り寄ってきて、咲子は顔色を変え、走り出ていく。
ここで5話は終わり。続きが気になって仕方ない終わり方だったが、来週まで我慢。
夢中で見ている間にワインが進んだ。生牡蠣のほかにソーセージとザワークラウトを食べ、サッポロ一番まで食べてしまった。飲んだ途端、食欲が極端に亢進した。週末なので、別にいいや。