寝るタイミングを完全に逃してしまい、昨日から今朝にかけて一睡もしなかった。
意味のない徹夜だ。
こうなったらとことん起きてやろうかと思ったが、朝の9時を過ぎた頃にやっと眠くなり、布団をしいて寝た。
昼の2時頃、ドアフォンの音に起こされた。
無線LANのルーターが届いたのだ。
サインをし、また一眠りしてから起きると、夕方の4時だった。
届いた荷物を解き、ルーターの設定をしようと思ったが、ACアダプターが入っていなかった。
オークションで落札したものなので、念のためネットに接続して確認してみた。
すると、載っている写真には確かにACアダプターがついていなかった。
どうりで安く落札できたと思った。
どうしようか思案した挙句、秋葉原まで行くことにした。
久しぶりにパーツ屋などを除いてみたいという気もあった。
夕方5時近くに家を出る。
5時半過ぎに秋葉原へ。
まずはラジオセンターを除く。
必要なものは、12V600mAのACアダプターだ。
650円で売っているのを発見した。
が、ついでだからラジオデパートなども覗いてみることにした。
週末の秋葉原に来るのはかなり久しぶりだ。
部品を売る小さいパーツ屋は5時くらいから店を閉め始める。
急いで色々見て回ったが、650円より安いものは売っていなかったので、元の店に戻って買った。
必要なものは買ったので、ついでにあちこちを散策してみた。
まず、ワシントンホテルの向かいに止まっているトルコ人の屋台でドネルケベブサンドを買う。
看板の<牛肉>のところに線が引かれ、マジックで<トリニク>と書かれていた。
誰かにいたずらされたのだろうと思っていたが、食べてみると本当に鶏肉になっていた。
味はうまかったが。
ロケット本店がなくなっていた。
日比谷線の秋葉原駅から電気街に向かうには、この店の前を必ず通ることになっていたのだが、先ごろつくばエクスプレスが開通し、人の流れはむしろロケット本店から迂回するようになってしまった。
閉店もやむを得ないだろう。
パーツショップをいくつか覗く。
しかし、これといって買いたいものがあるわけじゃないので、ほとんど散歩に近い。
九十九電気のある通りは夕方7時になってもたくさんの人で賑わっていた。
ソフマップでマザーボードを見る。
そういえば去年の10月頃、パソコンが起動しなくなった時、新しいパソコンを作ろうと思ってマザーボード探しに来たことがある。
結局パソコンが復活したので買わずに終わったが、今年は多分新しいのを作ることになるだろう。
DVDの再生やら、仕様用途の色々な面で、そろそろ性能に限界がき始めている。
8時半帰宅。
ルーターの設定を再び開始する。
デスクトップPCにドライバCDを入れ、ノートPCと接続する。
そしてノートからデスクトップのCDを読み取り、無線LANカードのドライバをインストールする。
次はルーターの設定だ。
買ってきたACアダプタを接続しなければならない。
ところが、プラグの形状が合わなかず、接続できなかった。
これには参った。
ふと、オークションの出品者にメールしてみた。
「ACアダプタ、入ってなかったんですが」
すると、すぐ返事がきた。
「ごめんなさい忘れてました。明日送ります」
結局、秋葉原行きは徒労に終わったことになる。
が、色々な店を回れたし、楽しかったのでよしとしよう。
ドラクエ4のプレステ版をはじめた。
いまさらといった感じだが、ファミコン版の4が好きだったので、思い出しながら差異を愉しんでいる。
やはりドラクエはいい。
表現手法がいくら進化しようとも、ファミコン版と通ずる何かがそこにある。
ドラクエとはこういうものだという明確な哲学が、作り手にあるのだろう。
ファミコンとスーファミをやった世代なので、ドラクエ3発売の大混乱は良く覚えているが、むしろドラクエ2の方が手に入りにくかったと思う。
ドラクエ3は発売が決まってからすぐに予約をしたので、発売日にすぐ手に入れることができた。
しかしドラクエ2の時は、1月26日の発売日にはどこに行っても売っていなかった。
どの店も蒸発するように売り切れてしまったのだ。
この時ドラクエ2を買えなかった連中は、腹いせにディスクシステムの『リンクの冒険』をコピーした。
確かドラクエ2発売日と同じ日に、書き込みサービスが始まったのだ。
これはこれで面白かったが、ドラクエ2が売り切れていたからこそ『リンクの冒険』はあれほど売れたのだ。
2月5日(だったか?)のドラクエ2再発売日は気合を入れて、学校が終わってからすぐに秋葉原へ直行した。
ところが秋葉原の各店は、1月26日のドラクエ2の混乱をよく知っていて、2月5日は抱合せ販売という手段に出た。
売れ残ったゲームとドラクエ2をセットで売る。
当然定価だ。
さて、2月5日の放課後すぐに学校を飛び出して秋葉原に着いたものの、抱合せ販売で8000円のものしか見つけられなかった。
所持金は足りなかった。
だが、なんとしても手に入れたかったので、学校のある平井駅に自転車を止めたまま、西葛西の自宅まで帰った。
うちに帰ってから小銭をかき集め、着替えもせず地下鉄で再び秋葉原に向かい、『デッド・ゾーン』というディスクソフトと抱き合わせで売られていたドラクエ2を買った。
ところが、帰りの交通費まで持ってくるのをすっかり忘れてしまった。
仕方ないので総武線沿いを平井まで2時間以上てくてく歩いた。
この時間が途方もなく長かった。
(早くやりてえ…早くやりてえ…)
うわごとのようにつぶやく16歳であった。
そんなこんなで手に入れたドラクエ2はさすがに面白く、寝る間も惜しんでやり尽くした。
パスワードがやたら長いのには閉口したが。
一昨年出たドラクエ8はまだやっていない。
プレステ2を買わないといけないというのがネックになっている。
正直、いまさらゲーム機なんぞ欲しくない。
だがドラクエ8はやりたい。
夜2時、テレビでTHE WHOの番組をやっていた。
正確にいえばWHOの番組ではなく、ブロードウェイミュージカル「トミー」の宣伝番組だった。
トミーの原作はWHOのアルバムなので、結果的にTHE WHOの番組みたいになっていたのだ。
座談会みたいなことをしていた。
ゲストにROLLY、山田五郎、ムッシュかまやつ、安めぐみがいた。
ROLLYが一番沢山喋っていたが、自分のことではなくTHE WHOのことをいっぱい喋るといった感じで、むしろ好感が持てた。
(この人はロックが好きなんだなあ)
と素直に思えた。
キース・ムーンのドラムについて、
「普通のドラムは、最後にドコドコドコドコジャーンみたいにオカズを入れるじゃないですか。ところがキース・ムーンは、全部オカズ。ドコドコドコドコドコドコドコドコ…」
と解説したのは笑ってしまった。
映画『トミー』は各国で大ヒットしたが、日本では不入りに終わった。
トラウマ→盲目→才能の目覚め(ピンボールの)→開眼(肉体的)→教祖へ→再び開眼(真の意味で)
大雑把にいえばこんな流れのストーリーだが、トミーが教祖になるという部分が、公開当時の日本人にはあまりピンとこなかったのではないかと思う。
オウムが出てきた90年代以降に公開されていれば、また違った受け方をしたかもしれない。
そういう意味で今回のミュージカル『トミー』上陸は、満を持してという気がする。
だが、楽曲の知名度が日本では低いことが気になる。