円盤の夏祭り

10時起き。
図書館へ行き、少し延滞していた本を返し、予約していた本を受け取る。

昼過ぎ、「おそうざい十二ヶ月」に載っていたレシピ、いりこご飯を炊く。
煮干しを炊き込みご飯にするという発想はなかった。

炊いたいりこご飯はそのまま食べず、いなり寿司にした。
2時過ぎ、遅めの昼飯。
コロッケやサラダと一緒に食べる。
自分で作るいなりが、一番自分好みの味になる。

夕方4時、渋谷O-NESTへ。
円盤の夏祭り見に行く。

狭いエレベーターで6階に上がる。
会場直前で、ロビーといえぬほどの小さいスペースに人がひしめいていた。
チケットを買い、カウンターでビールを頼み、
(どれどれ)
という、のんびりした気分で会場をうろちょろする。
フロア中央でグッズ販売。
古本なども売られていた。
非常に興味深い蔵書だった。
ライブに来たのでなければ、数冊買っていたかもしれない。

ステージは6階と5階。
どちらがメインということではなく、二つに分かれていた。
6階で待っていると、梅田哲也さんの実験音楽的なパフォーマンスでひっそりと幕が開けた。
なんとも形容しがたい音楽。
モーターでぐるぐる回転するヒモの先に、導電性のものがついていて、それが何かに当たる度にコンコンと音がする。
時々火花も散る。
モーター以外にも、電気が通っている時はポータブルレコードプレーヤーが回転し、ロッキーのテーマが流れる。
アバンギャルド音楽のレコーディング風景に立ち会っているような気分になった。

その後、ボーカルの女の子とギターの男の子が加わる。
ju seiのステージ。
女の子の絶叫が、恐怖を感じる神経に触れ、鳥肌が立った。

5階に移動して様子を見る。
物販スペースがない分、小屋っぽかった。

6階に戻る。
and more… の、テルミンとギターの演奏。
テルミンの音は、かざす手の位置によって変化する。
演奏している女性は着物姿。
手の平をかざし、音を変化するその姿は、かなりインパクトがあった。
加えて、ギターがぎゃんぎゃん鳴っているのが実に格好良かった。

5階に降り、埋火の演奏。
3人編成。女性ボーカル。
ほわほわ声とゆるい演奏ではなく、けっこう手強い音。
気持ちよくのれた。

次のバンドがセッティングをしている間に、客席横のスペースで田渕純さんの流し。
和田弘とマヒナスターズのメンバーであったという。
ギター片手に喋って笑わせ、歌うとその声は低音でものすごい。
「次は9時くらいにまた来ますんで」
大拍手で退場。

次はオシリペンペンズ。
関西のバンド。
客をアジるボーカルのテンションと、梁にぶら下がるステージアクションと、演奏のリズムがまことに素晴らしい。

5階のステージを見続ける。
三角みづ紀+河端一。
リーディングとギターのコラボレーション。

佐藤幸雄とPOP鈴木。
佐藤さんは二十年ぶりに音楽活動を再開されたらしく、公開練習という名のライブを続けて、今日のステージに至ったらしい。
お客さんもそのことを知っているからなのか、会場の熱気はこの時が最も熱かった。
デビッド・ボウイのFive Yearsを日本語詞で歌っていた。

triola?倉地久美夫とtriola
個人的には今日のライブで一番好きな演奏だった。
倉知さんギターがとても丁寧に聞こえ、弦楽デュオのtriolaと見事に調和していた。
ため息を吐きながら見入ってしまった。

柳家小春+向島ゆり子+久下恵生
こちらも弦楽器あり。
最後の曲が素晴らしく、一気にのれた。

5階最後の出演者は、テニスコーツ&うんどら。
コーラスユニットのうんどらがステージに並び、アコースティックギターに合わせて歌う。
上手いわけではないのに、不思議なテンポとリズムがある。
女性ばかりの中、一人だけ西洋人の男性がいて、管楽器の音を裏声で表現していた。
おそらくその連れだろうか、フロアの壁際にもたれてステージを見ている西洋人男性がいて、目算したところ、身長は210センチほどあった。
あんなにでかい人間を間近で見たのは初めてだ。

不思議な雰囲気のまま、5階のライブは終了。
6階に戻ると、真黒毛ぼっくすが演奏の真っ最中だった。
ラテン系の、のらずにはいられない音楽が、5階から上がってきた人々をあっという間に惹きつけた。
最後までおおいに踊り、盛り上がった。

立ちっぱなしで足の裏が痛かった。
12時を少し過ぎていた。
円山町から道玄坂を下る。
外人が若い女の子をからかっていた。

1時過ぎ帰宅。
風呂に入ってからまたいなり寿司を食べる。
ライブ会場でも、冷や汁やらタコスライスやら売っていたのだけど、空腹感を感じるのが遅かった。

3時就寝。