またもオレオレ詐欺

午前中、サンドイッチとおにぎりを食べてから仕事。
昨日の仕事終わりに作りかけた、Excelのツールを作成しかけたところで会議。
1時間半。

午前の気力はそこで潰え、お昼を食べて再び仕事。
バージョンが2010になってからExcelのVBAを作成するのは初めてだったが、大したことをするわけではないので無事動作した。

5時半過ぎにあがり、実家へ。

昨夜、父から電話があった。
「もしもし、健か?」
「うん。なに?」
「あのな、今、お母さん、お前と電話で話しとるんだ」
「…ああ? …ああ、オレオレ詐欺?」
「んふふふ、そう」
「あっそう、じゃあ、彼によろしく言っておいて」
電話を切った。
少しして母から電話。
「もしもし? あんたの声で電話があったのよ!」
「でも俺、父さんと話してたよ」
「やだあ。絶対捕まえてやろうと思って。明日また連絡するって」
「あまり無理しない方がいいよ。逆恨みされても面倒だし」

母の気性を考えると、何かしでかしてもおかしくないと思い、今日は仕事を終えてから実家へ帰ることにした。

大量の餃子で夕食。
昨日の話を聞く。

「あんたそっくりの声でさ、『首のうしろに五円玉くらいのしこりが出来た』だの、『声がかすれて出なくなりそう』だの言うのよ」
「へえ」
「でもね、お金くれとか、そういうことは言わなかったの」
「言わせようとしてるんだよ」
「あら?」
「弱っているところを見せて、親の方から言わせようとしてるんだよ」
父が言い足す。
「大体お前はね、余計なことぺらぺら喋りすぎなんだよ」
「喋ってないわよ」
「喋っとるじゃないか。警察が来た時も、やれ、数年前にはこんなことがあっただの、ぺらぺらうちのこと喋って」
仲裁に入る。
「とにかく、今度、おれを騙って電話があって、変だなと思ったら、『あんた、いつ日本に帰ってきたの?』って聞いてやってよ。それで、どう答えるかで俺本人かどうかわかるでしょ」
「そういえば前に、あんたにそれ言われたわね」

8時半過ぎに電話が鳴った。
昨日かけてきた、オレオレ詐欺の男からだった。
母が電話に出る。
「…あらそう…それで喉の方は大丈夫なの…そう…病院は…」
相手に話を合わせているようだった。
そばで聞いている父が、不機嫌そうになる。
「おい、おい、お前、もうわかってるんだから、遊ぶんじゃないよ」
父が母から受話器を受け取り、相手にぴしゃりと何かを言う」
相手はすぐに切ったらしい。
父は電話を切ってから、母に小言を言い始めた。
「大体おまえは、ふざけすぎなんだよ」
「ふざけてないわよ」
「ふざけとったじゃないか」
「やだ。相手が体の具合が悪いっていうから、へえそう、へえそうって言ってただけじゃない。あたしふざけてないわよ」
「それがふざけとるんだよ」
「あたし真面目にやってたわよ」

いつの間にか夫婦げんかになってしまったので、自分の部屋に退散する。
何のために実家に帰ってきたのか、よくわからなくなってしまった。

風呂に入り、『虞美人草』を読む。
居間に戻ると喧嘩は終わっていた。

実家のYahoo!BBモデムが壊れた。
受話器から異音が出るようになり、インターネット接続ができなくなった。
NTTの人に来てもらったら、
「こりゃ古いわ。モデムをただで配ってた時代の奴ですね」
と言われたそうだ。
そういえば、契約してちょうど10年になる。
壊れてもおかしくはない。

新しいモデムを送ってもらうか、もっと速い速度の契約に替えるか、どっちが得だろう。
インターネットは父がわずかに使うくらいで、自分も実家に帰る時はWiMAXなので、スピードはどうでも良い。
明日、ネットで調べてみよう。