酔っぱらってプリンを買って覚えてない朝

 朝起きたらレモンサワーの缶とプリンが枕元に置いてあった。
 昨日酔っ払って帰ってくる際、無意識に買ったらしい。
 千鳥足のままぼんやりと、
 「もう一杯いっとこうか」
 と考えコンビニに入り、
 「デザートもいっとこうか」
 と考えプリンを手に取ったのだろう。
 そしてうちに帰ってから夢見心地のまま着替えを済ませ、どちらにも手をつけず眠ってしまったのだ。

 昼過ぎ、アメ横へ行く。
 小道具の消え物に使うふがしを求め、菓子問屋の二木へ。
 膨大な菓子群に頭がクラクラした。
 チーズあられも探したのだがどういうわけか見当たらなかった。
 ほかの店にもなかった。
 仕方なくふがしのみ抱えて劇場入り。

 舞台の方は松本さんが仕込みを進めており、天井から吊るす装置やらダンボールなどが賑々しかった。
 ただ、スタッフや役者など関係者のそう人数が少ないので、奇妙なほどひっそりとした仕込みであった。
 役者は楽屋で待機したり、照明の菊地さんを手伝ったりした。

 夕方になって場当たりをするが、きっかけも少ないためにあっけなく終わった。
 夕食をとってから通しをする。
 本舞台での通し。
 力みも目立つが、駄目だし内容はどんどん観念的になっていく。
 つまり、デッサンの段階ではないということだろう。

 9時過ぎに通し終了。
 駄目だしを済ませ、役者から解散。
 玉山さん、松本さん、菊地さんなどとロビーで話してから劇場を辞す。夜10時半。

 帰りに新宿TSUTAYAに寄り、借りていたビデオを返す。
 溝口健二「新平家物語」借りる。

 「正雪記」読了。