8時半起き。
 9時に荻窪。
 地下鉄に乗り、仕事に出かける。
 寒い。
 マフラーと手袋が手放せない。
 東京電力の温度計は7度をさしていた。
 夕方、上高田へ。
 途中、ドンキホーテに寄り、衣装などで足りないものを探す。
 6時半上高田着。
 先週末に本番を終えたばかりの西野さんに、チョコレートをもらった。
 西野さんと健ちゃんのシーンを先に作る。
 台詞が決まっているところよりは、決まっていないやりとりの方が気になる。
 即興的だが、やりすぎない感じが欲しい。
 その後通しをする。
 昨日の通しと比べると、テンションも集中力も低かった。
 部屋が暑く、頭がボーっとした。
 通し後にエアコンの設定を見たら、なんと25度になっていた。
 暑すぎだ。
 通しをして9時に解散。
 あとは体調に気をつけるのみ。
 安部公房『燃えつきた地図』読了。
 探す者が探される者になる逆説と、それを生む迷宮のような都会の話。
 舞台設定は昭和40年代前半。
 40年近く経った現在、蒸発は起きていないのかというと、むしろ件数は増えているように思える。
 東京という迷宮も複雑さを増しているし。
 だが、蒸発ではなく、別の方法を選ぶ人の方が多くなっているかもしれない。
 いなくなって、探されるから、蒸発する。
 もし、いなくなっても探されなかったら、蒸発なんてする必要はない。
 いなくなっても探されない人は、昔に比べてとても増えたような気がする。
 夜10時、実家へ。
 すき焼きと生ガキとタラバガニを食う。
 生ガキは、親父がよく行く店でもらってきたらしい。
 レモン汁とほんの少しの醤油で食べるとまことに美味であった。
 シャワーを浴びてから、テレビでコント55号の番組を見る。
 先頃発売されたDVDに収録されていたコントをいくつか放送していた。
 欽ちゃんは動きがきれいだ。
 特に若い頃は手足も伸びきって、まるでパントマイムの達人か、バレエダンサーのようだ。
 次郎さんも、転ぶ時に回転してくるっと立ち上がるなど、バタンバタンとした見苦しい音を立てない。
 いいものを見た。
 続けざまに、萩本欽一と糸井重里の対談を、ほぼ日刊イトイ新聞で読んだ。
 やはり欽ちゃんはでひとくくりにするには無理がある人だ。
 その考えにはどこか、普通の人の理解力を超越したところがある。

 
  
  
  
  