憂き世を浮かせ

 10時起き。
 新年早々、喉が痛む。
 せきがやたらに出る。
 風邪ひきかけか、もしくは治りかけか。

 だが、基本的に正月は、なにがどうなったっていいのだ。
 風邪ひこうがぎっくり腰になろうが、どうなったっていいのだ。
 どうにかなっちゃったら、布団にくるまって寝てりゃいいだけの話。
 そう。牡蠣になれ。
 そういう精神。

 12時くらいから雑煮をつくる。
 お煮しめと、かまぼこやなますやニシンの昆布巻きやローストビーフなどを並べ、日本酒を飲む。
 酒を飲み、憂き世を浮き世にする。
 飲めば飲むほど体は浮いてくる。
 いや、体を支える地面ごと浮いてくる。
 地面すなわち世界。
 浮く世界すなわち浮き世。
 どこまで浮くかいつまで浮くか。
 松の内は浮いてて欲しい。

 食って酒を飲むと眠くなった。
 風邪気味ということもあるかもしれない。
 夕方まで布団を敷いて眠る。

 夕方、うどんとお煮しめを食べ、ビールを飲む。
 もう少し体調が良ければ、もっといい気分に酔えたのだが、せきが止まらない。
 気管支炎か。

 夜、おしるこを食べる。
 食っちゃ寝、食っちゃ寝の正月である。
 本も読んだ。
 『ファシリテーション・リーダーシップ』読了。
 ファシリテーションとはどういうものかを、架空の会社を舞台にして解説してあるが、要点が散漫になってしまった印象がある。
 一番知りたい「つまりどういうことなのか?」という疑問点がなかなか解決されない。
 ファシリテーションについてもう少し知ってから読む本だと思った。