中日がシリーズで勝つところ

日本シリーズが昨日から始まっている。

中日が優勢だろうと思っているが、小学生の時から中日が日本シリーズで勝ったところを見たことがない。
昨日の第一戦は中日が勝った。
初戦の勝利自体中日にしては珍しい。
さすがに今年こそは優勝するのではないかと思い、今日の夜テレビをつけてみた。

試合は山本昌と八木の投げ合いだった。
初回に両チームが1点ずつ入れた。
中日は4回裏に1点を加え、2対1とリードした。
1点を追う日ハムは7回表にチャンスをつかむ。
捕手谷繁のエラーで稲葉が2塁に出塁。
続く新庄がポテンヒット。

どちらかといえば二人とも山本昌に打ち取られたといってよく、中日としてはアンラッキーだった。
続く鶴岡はファウルで粘った。
しかし山本昌の調子は良い。
行き詰まる勝負だったが、結果は三振だった。

最後の一球で、1塁にいた新庄は盗塁を決めていた。
ワンアウト1塁3塁が、ツーアウト2塁3塁になった。
これが決めてとなった。

次の打席に立った金子は、センター前ヒットを放った。
3塁ランナー稲葉は当然ホームインで同点。
2塁ランナーの新庄は本塁へ突入し、返球をかいくぐってホームイン。
泥だらけになった新庄はガッツポーズをし、白い歯がこぼれた。
新庄がまだ1塁にいれば、同点にされただけで済んでいた。
が、鶴岡の三振の間に決めていた2盗が、金子のヒットを逆転打にした。

山本昌はここで降板。
ベンチに戻った彼の顔は、悔しさで引きつっていた。

日ハムは次の回にも2点を加え、5対2で勝利した。
中日の敗因は、新庄に見せ場を作らせてしまったことだろう。
新庄そのものは、実はそれほど怖くない。
しかし、彼が活躍することで、チームに力がみなぎり、妙な勢いがついてしまう。
これは怖い。
ドラクエの呪文にたとえるなら、新庄はギラ系メラ系ヒャド系イオ系いずれの攻撃呪文でもない。
おそらくバイキルトであろう。

ともあれ、中日の日本シリーズ勝利をまたもテレビで見ることができなかった。
残り試合のどれかで、勝利を見ることはできるのだろうか。