この2週間

いきなりであるが、本日稽古終了日である。
12月4日より、ほぼ二週間分の日記を書かずにいたのは、書かずというより、書けずというのが正直なところだ。
ほぼ毎日、忙しさにかまけていた。
忙しいのはいつものことといえばそうだが、今回のそれはこれまで経験したことのないものだった。
その証拠に、というのも変だが、日記は書けなかった。それどころではなかった。
手帳のメモ書きすらできずに終わった。

12月5日
台本がすべてあがったが、修正するべき部分がたくさんあり、完成というには程遠かった。
稽古後、吉田さんと西荻のジョナサンで1時まで話す。

12月7日
食卓シーンの稽古をする。テーブルの高さや座り位置、目線の取り方など。

12月8日
馬喰町へ衣装探しに行った後、王子へ行き松本さんから宣伝美術関係の資料をもらう。
帰宅後、鶴マミとノブ君をうちに招き、制作作業を12時までする。
その後、シール貼り作業をする。

12月9日
雨の中稽古。夕方まで浜田山。夜は大宮。
夕方の稽古後、法事のために直美は実家へ。
大宮の稽古後、西永福で松本さんと美術打ち合わせ。12時まで。

12月10日
照明の尾池さん、音響の宮崎さん来る。
台本の印刷と修正などをして、1時間遅れて稽古場へ。
直美不在のため、切り通しをする。
音響の音ネタ探しが進んでいない。見事なまでに時間がないが、綾香や直美から早々に音ネタを借りたため、イメージだけはできている。
あとは、時間さえあればといった感じ。

12月11日
シール貼り作業など地味な作業が山ほどあった。
プロレスの映像を流しながら黙々とやる。
作業をしながらでないと、テレビを観ることができない。
逆に言えば、ながら作業は息抜きでもある。
プロレスリングノアの武道館大会を観る。
三沢が丸藤に勝ち、GHCを奪取した。
森嶋が貫禄たっぷりに成長していた。今後が楽しみ。

12月12日
弥生で稽古。
夕方、雨。寒い。
綾香が風邪をひいたようで、真っ青な顔をしていた。
稽古後、中野坂上で吉田さんと話す。
芝居の内容について質問と疑問などを色々聞く。
夜12時、実家へ。

12月13日
実家にて台本の修正作業。
言葉にしようとすると見つからず、3時間以上もこたつでノートをめくってうなる。
もうダメだと思い、やけになったところで、台詞が急にまとまる。
まだまだ固いが、少し前進か。
夜、弥生で稽古。
綾香がダウンして休み。
シーンの所々を修正する。
稽古後、サイゼリアで飯を食いつつ、今回の芝居の話をする。
吉田さん、健ちゃん、ノブ君、直美と。
宮本輝『幻の光』の話を聞く。

12月14日
西荻で稽古。
綾香復帰の代わりに鶴マミがダウン。
二人のシーンができないのは痛い。

12月15日
南中野で稽古。尾池さん、宮崎さん来る。
通しをする。
ラストがまだ、すとんと胸に落ちない感じ。
週末の稽古は、ラストがらみの整理をしっかり頭に置かねばならないだろう。

12月16日
5時半に起き、豊洲のビバホームへ。
松本さんと装置の買い物。
木材が全体的に値上がりしているらしいが、その店なら安く抑えられるというわけ。
買い物を済ませ、店の車を借りて五反田へ。
資材をおろしてから、車を豊洲に返す。
10時に中目黒。
後輩の谷中さんからミシンを借りる。
かなり重かったので、いったんうちに持って帰り、それから自転車で稽古場へ。
15分ほど遅れる。
初めにシーンの抜きをし、4時から通しをする。
休憩後、ラストシーンを稽古する。
鶴マミ、綾香とも、いっぱいいっぱいになりそうだし、作っているこっちもいっぱいいっぱいになる。
9時稽古終了。

12月17日
1時から和田で稽古。
衣装用の布を見せるが、質感がごわごわで、うまくいかず。
撮影をしてくれる松島君来る。
「今回はカメラを3台」
と言われ、びっくりする。
昼の間は舞台監督の日高さんも来る。
タイムテーブルをいただく。
通しをし、直せるところを最終調整する。
夜、照明オペの田中さん来る。
道に迷ったらしく、電話があった。
7時過ぎから通し。
ラストの台詞は元々あったものをたくさん削いだ。
あとは、役者の集中力に賭けるのみ。
全稽古終了。
11時半帰宅。
ご飯を食べてから、音響ネタの録音をするが、なかなかうまくいかず。
雑音が入ってしまう。
取り除く術を色々試すが、明け方までかかりそうなので、仕方なくやめる。
3時就寝。