大団円宴談

千秋楽。12時劇場入り。

昼飯にカップヌードルを食べる。
仕込みの時だったか初日だったか、福地君が朝からカップラーメンを食べていた。
「お前大丈夫かそれだけで。俺ぁ心配だよ」
小田さんがそう言っておにぎりをあげていた。

自分がカップ麺を食べるのは、単純に麺類が食べたいからである。
麺類でなきゃダメな気分の時である。

3時開演。
今までで一番たくさんお客さんが入った。
しかし芝居の方は、全体的にトチリが多かった。

5時過ぎに無事公演終了。
着替えてロビーに行く。
ノブ君、久保田君、松島君、オオツカさんとそのお友達、細井さん、しのちゃん、清水、伊織姉さんが来てくれた。
一人一人に挨拶をして回りたいのに、時間がなかった。
みなさん、ありがとうございました。

その後バラシ開始。
仕込みの時同様、音響チームの手伝いに回る。
舞台片付けよりも時間がかかった。

片付けそのものは9時前後にきりがついたのだが、その後精算が残っていたので、10時近くまで楽屋でのんびり過ごした。
ヘアメイクをしてくれた今日平君は風邪気味で、楽屋のテーブルにうつぶせに突っ伏していた。
ねこさんは1月から伸ばしていたひげをシャワー室で剃り、10歳ほど若返っていた。
劇場退出を待つだけのまったりとした時間は、否が応でも眠気を誘う。

精算途中で退出し、打ち上げ会場に向かう。
初日打ち上げと同じ、和民。
乾杯をしたものの、人数が多すぎるので、最初のうちは席移動を控えねばならなかった。

ゆっくり、楽しく飲む。

場がある程度落ち着いてから、小田さんと奥住さんの席に行く。
「芝居がちゃんとできるなら、殺陣なんかやらなくていい」
という奥住さんの話は、奥住さんが殺陣師なだけに、どこまでも深い意味を持って心に響いた。

宴たけなわになり、大入り袋が配られた。
亮一君やまりなちゃんは、もらう前から泣いていた。

その後、しばらくは酩酊状態が続き、あまりよく覚えていない。
とりあえず、つぶれなかったのは良かったが、酒の力でよけいなことをぺらぺら喋らなかったか、それが心配だ。

5時に店を出る。
とにかく眠く、寒かった。
名残を惜しむ空気が満ちていたが、一眠りしてからまた、色々動かねばならない。
皆に挨拶し、地下鉄に乗って実家に帰る。