関東大震災と吉原

朝から雨が降っていた。
起き抜けにドンキホーテで買ったピザトーストを食べたら胸焼けがした。
コンビニでコーラを買って飲み、半分ほど飲むと治まった。

昼、昨日作ったカレーの残りを食べた。
中辛のルーで作ったカレーは甘く感じた。
それでも、作って一日置いたカレーはおいしい。

夕方まで、関東大震災で死んだ吉原の遊女達について、考えを巡らせた。

大正12年9月1日正午。
激しい揺れの後まもなく火災が発生した。
吉原公園に行けば安全だと、遊女達は思った。
しかし、火は建物を次々と紅蓮の下にひれ伏させ、気がつくと彼女達は業火に包囲されていた。
皮膚を焦がし髪を焼く熱風に追い詰められ、池に飛び込む者が続出した。
先に飛び込んだ者は、後から飛び込んだ者の下敷きになった。
後から飛び込んだ者は、さらに後から飛び込んだ者の下敷きになった。
飛び込まなかった者は焼け死んだ。
溺れ死んだ者の上に、焼け死んだ者の死体が積み重なった。

炎がおさまった時、池は遊女達の死体で埋め尽くされていた。
どの死体も焼け焦げ、水で膨れあがっていた。
9月の頭だから、腐敗臭もひどかったろう。

これらの設定をもとに、娼妓となった姉妹のストーリーを来週までに考えなければいけない。

福龍飯店で夕食。
酢豚セットを食べた。
セットのスープがやけにうまく、お代わりをした。
酢豚は肉の揚げ加減と甘酢たれの絡み方が絶妙だった。
特別に良い材料を使っているわけではなく、調理技術が高いのだ。
ご飯のお代わりをしたら、たっぷりと盛ってくれた。
デザートのババロアもうまかった。
これで1000円は安い。

8時帰宅。
カート・ヴォネガット『母なる夜』を読んだ。
第二次大戦中にドイツで反ユダヤ放送をした男・キャンベルが主人公。
戦後ニューヨーク州イリアムに隠れ潜み、のちにイスラエルで逮捕され裁判にかけられる。
このへんはホロコーストの設計者アドルフ・アイヒマンを思わせる設定だ。
出版されたのは、アイヒマン逮捕後間もない1961年だ。
獄中でアイヒマンと会話するシーンがある。
面白い。