中日優勝

『戦争と平和』4巻、エピローグに突入。
ナポレオンが敗退してから数年後。
ピエールとナターシャ、ニコライとマリアのその後。
悲しきソーニャは自己犠牲の人としてオールドミスになってしまう。
ドーロホフやボリスのその後が、今回の再読で初めて気になった。

夕方実家へ。
音声を消して、日本シリーズを見る。
第5戦。
ダルビッシュと山井の投げ合い。

2回に中日は犠牲フライで1点を入れるが、その後はチャンスをつかめずダルビッシュに封じられる。
一方の日本ハムは山井の前に無安打を続ける。

6回あたりから、山井の完全試合が現実的なものに感じられてきた。
日本ハムのバッターは早打ちが多く、山井の投球数は余裕があった。

山井は8回まで無安打投球を続けた。
その裏のドラゴンズは、一刻も早く守りたいという様子で、いつになく打ち急いでいた。

9回の表。
球状は山井コールに包まれる。
ところが落合監督が審判に歩み寄り、アナウンスがコールされる。
「ピッチャー、山井に代わりまして、岩瀬」
大きなどよめきが起こった。

岩瀬は、優勝と無安打無四死球という両方のプレッシャーを背負いながらも、経験に裏付けられたピッチングを見せ、日ハムのバッターを三人で打ち取った。
中日の優勝だ。

落合監督の胴上げとインタビューの後、MVPが発表された。
第2戦から打ちまくった、中村ノリだった。
挨拶をしたノリは、途中で声を詰まらせ、涙ぐんだ。

(嬉しい)
という気持ちより、
(良かった)
という気持ちでいる。
5年くらい前から、積極的中日ファンではなくなっているだめだろう。
2003年に阪神を応援して以来、横浜を応援したりダイエーを応援したり巨人を応援したりしている。
いろいろな球団を応援すると、負けても落ち込まないでいられる。