漬け物生活

朝、昨日作ったおでんと浅漬けでご飯を食べる。
かぶの浅漬けが塩辛すぎた。

洗濯と部屋の片付けをしてから、散歩がてら図書館へ行く。
クラウス・フォアマン『ザ・ビートルズ/リメンバー』を借りる。

クラウス・フォアマンは、ビートルズのメンバーがハンブルグで知り合って以来の友人であり、アルバム『リボルバー』のデザインを手がけたアーチストであり、死んだ元メンバー・スチュワートのベースを譲り受けたベーシストでもあった。
ファンにはお馴染みの、ビートルズに関係する重要人物なのだが、これまでにビートルズについてまとまったものを書いたことはなかった。
あるいは、軽はずみにゴーストライターなどの手を借り、そうした本を書かなかったがゆえに、いまだにポールやリンゴと友人関係を保っていられるのかもしれない。

何ページか読んですぐに、これは暴露本の類ではないとわかった。
不思議な縁でビートルズのメンバーと知り合いになり、アルバムジャケットを手がけ、時にはメンバーのソロ作品のレコーディングに参加し、そうした経験を貴重なものと思っている人の書く本だ。
一つ一つのエピソードに、暖かみと感謝の思いがある。

スタジオでのジョンの仕事っぷりや、親友に対するジョージの態度など、他のビートルズ本では書かれていない部分がわかり、ビートルズ史を研究する意味では決して無駄な本でもない。

翻訳がいいせいだろうか、ジョンのクラウスに対する言葉遣いが、乱暴なのに面白い。
ハンブルグ時代からの「ツレ」に、ぞんざいな態度を取ることで、落ち着きを得ているかのようだ。

クラウスが一番親しかったジョージについても、ちょっとしたひと言が沢山書かれていて面白い。

図書館を出て、買い物をして帰宅。
暖かかったが、日陰にはいると寒かった。

小麦粉とベーキングパウダーでパンケーキを焼いてみたが、全然膨らまなかった。
ナンみたいになってしまった。
ともあれ、そいつで珈琲を飲んだ。

夜、キャベツとソーセージでポトフを作る。
昨日のおでんとそれで夕食にする。
かぶの浅漬けは塩抜きをしたらおいしくなった。

浅漬けのコツがつかめたような気がしたので、冷蔵庫にあったキャベツの残りをすべて浅漬けにする。
しばらくは漬け物生活が続くだろう。