カメラを買ってもらった時

今週から急に寒くなったが、体がそれに慣れていない。
そのため、昨夜はエアコンと扇風機とハロゲンヒーターを全て使った。
効率がいいのか悪いのか。たぶん悪いだろうな。

寒くなると共に空気が乾燥してきた。
静電気がひどくなってきた。
ジャージの下が太ももにまとわりつく。
顔を洗うと肌が突っ張る。
ごしごしやると、粉なんぞ吹いてくる。

先週買った advanced W-ZERO3 es は、操作に慣れてきた。
それと共に満足なところと不満なところも出てきた。

満足なところは、ブラウジングの性能だろう。
携帯電話のサイズで、サイト閲覧がそこそこ出来るのはやはり便利だ。
色々なソフトをインストールできるのも、非常に面白い。
カスタマイズ次第では、使い勝手が劇的に向上するかもしれない。

不満なところは、アドレス帳の使いにくさ。
あかさたな順に、タブを移動できないので、かけたい相手を探すのにえらく時間がかかる。
フリーのアドレス帳ソフトを使えばタブ移動が可能なのだが、そのソフトだとメール起動が面倒くさい。
もうひとつ、MicroSDカードのフォーマット機能がついていないこと。
おかげで、2GBのものを買ったのに、デジカメ経由でしかフォーマットができず、1GBとして認識されてしまっている。
半分の1GB損をしている。

使い慣れてきた頃には、マシンをいじることそのものが楽しい時期も終わっているだろう。
不満を述べていられる今が、マシンとの蜜月だ。

パソコンのインターネット接続は、先週からPHS経由となっている。
それにも徐々に慣れつつある。
ナローバンドに戻ったがゆえに、だらだらとしたネットサーフィンをしなくなった。
ADSLの復帰は先のことだが、ブロードバンドに慣れきって情報の選択眼が鈍った自分には、良い期間なのかも知れないと前向きに考えている。

夕方、なぜか梅干しのことが頭に浮かぶ。
梅干しを使ったレシピでご飯を食べようと思い、豚肉ときゅうり、そして梅干しを買って帰宅。
豚肉ときゅうりを梅肉ソースで炒めて食べる。
結構おいしかった。

前回PHSを交換したのが2004年の12月だった。
そのことが引き金となり物欲が刺激され、翌月にデジカメを買った。
ペンタックスの Optio S4iである。
薄型で持ち運びが出来るサイズというのが、その頃の自分にとって絶対条件だった。

およそ2年と11ヶ月使ってみて、不満に思うことは色々ある。
サイズが小さいと手ぶれをしやすいということ。
ISO感度が400までしかないので、フラッシュなしの室内撮影だとシャッター速度が8分の1秒以下になり、手ぶれが促進されるということ。
ホワイトバランスの調節機能が上手く働かないこと。
320×200サイズで15fpsの動画は、大きい画面の表示にはまったく不向きなこと。

不満な点を上げていけば、それらの不満を解消する機種が欲しくなるのが道理である。
だが実のところデジカメ撮影は、それほど頻繁にするわけではない。
常に持ち歩いてはいるけれども、シャッターチャンスに反応する神経が、自分にはそれほど発達してはいないのだ。
カメラマンになる資質の有無の問題だろうか。

でもまあ、そのうち新しいのを買うであろう。
一眼レフを買うほどではない。
そこまで写真に費やす時間がない。
買って眺めて楽しむなら、35ミリフィルム一眼レフの中古を買った方が嬉しい。
ペンタックスのMXとか、オリンパスのOM-2とか、ニコンのFEとか、1970年代後半の機種。
その時期のカメラには、妙にあこがれがある。

たぶん自分がその頃子供で、ヨドバシカメラやビックカメラに展示されているそれらを、垂涎の思いでいじっていたからだと思う。
小児ぜんそくの発作と風邪がダブルできて、肺炎寸前になって学校を2週間休んだことがあった。
病床でカメラのカタログばかりめくっていた。
11歳だった。
12歳になってすぐの夏休みに、貯めた小遣いに足りない分を出してもらい、父親にペンタックスのMEスーパーを買ってもらった時が、人生でもっとも素晴らしい瞬間だった。
あれほど無条件に嬉しかった時はその後なかった。

シャッターが壊れたMEスーパーが、引き出しにしまってある。
修理の仕方を書いたサイトを見つけたことがあるのだが、分解するのが怖くて手を出せずにいる。
捨てようか迷ったこともあったが、今では結論が出ている。
おそらく、一生捨てないだろう。
自分の人生の、ひとつのピークを記念するオブジェとして。