楽走り

10時に劇場入り。
着替えて、アップのために走る。
走るのは久しぶり。
新井薬師の踏切を渡り、そのまま道をひたすら北上。

途中、平和台駅そばを通る。
3年前の秋にパーマ企画公演の稽古でさんざん通った道だが、新井薬師の道とつながっていたことに驚く。
板橋区内に入ったところで引き返す。

劇場に戻ると制作さんが一人で炊き出しの準備をしていた。
今日の昼は一人だけらしい。
申し訳ない気持ちになり、炊き出しのご飯を早めにとる。

1時にマチネ開演。
清水榊原、麻里ちゃん、翼くん、忍君来る。
「反省会を8月に」
という言葉を残し、清水と榊原はのっしのっしと中野駅方面へ去っていった。

6時ソワレ開演。
演出のみきちゃん、感極まってか楽屋で少し泣く。

真樹ちゃんとのシーンは、今日のソワレが一番うまくいった。
キザさを感じずにやれた、ということだ。

にも関わらず、台詞の言い間違いが3つほどあった。

尾鷲さん、小林英来る。
尾鷲さんからクッキーをもらう。

小林英くんは、客席に連れがいたらしい。
彼女は昨年のイルカ団に出ており、なおかつ今年のクラシックスにもでているそうだ。
人はどこでどうつながるかわからない。

荷物を簡単にまとめてからバラシ。
ナベ君と幕をはずしたり、材の釘抜きをしたり、搬出を手伝ったり、大したことはせず。
米野さんと尾池さんはものすごい勢いで指示を出しており、怒声が鳴り響くさまは金メダルをねらう女子バレーチームの特訓風景のようであった。
脚立のてっぺんにのぼった山本さんは一人黙々と灯体をはずしては、
「暑い」
とつぶやいていた。

11時半にバラシが終了。
荷返しの方々を見送り、絞られた雑巾のようになった我々は打ち上げ会場へ。

「俺んち」に着くが、後から来る人が誰もおらず、仕方なく人数分の瓶ビールやつまみ類を注文して人が来るのを待った。
15分くらいしてから人が集まり始めた。
ひっそりと乾杯。

お世話になった小田さんと森さんへの、お礼のたばこを買いに行く。
店に戻ると、ちょうど大入り袋を配るところだった。
間が悪い。

大入り袋配りが終わった頃から場が動く。
FEVER DRAGON NEOの井上さんと話す。
「相変わらずいい男ですね」
というお言葉を、昨年の12月と今年の6月にたまわっている。
お歳暮とお中元。
暮れの元気なご挨拶、である。ありがたし。
「生きて良いのだ」
と沢庵和尚に言われた時の、宮本武蔵の心地。

尾池さんと、
「ファミリーアフェアのバラシはきつかったですね」
という話をする。
「あれはキツかった!」
と尾池さん。
マグの台本は抽象的で、
「ここ、どこだ? って思うときありますよ」
とも言われる。
確かにここ数年その傾向がある。

朝からまた、活動せねばならず、心残りではあったが宴半ばに辞去する。
速やかに帰宅し、シャワーを浴び、心の半分を打ち上げ会場に残したまま眠りにつく。