ビートルズ「神話」

朝、チャーハン。
炭水化物続きを恐れ、半分だけ食べる。

ポール・マッカートニー『メニー・イヤーズ・フロム・ナウ』読了。
デカすぎて鞄に入れて持ち歩けないサイズだったので、家でこつこつ読み通した。

1960年代から70年代。
巨大なプレッシャーに押し潰され、多くのミュージシャンが薬物やアルコール漬けになった。
ブライアン・ジョーンズ、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ジム・モリソンが死んだ。
シド・バレットは精神が月のダークサイドへ行ってしまい、エリック・クラプトンは71年のバングラデシュ救済コンサートの後ヘロイン漬け。
キース・リチャード(当時リチャード)は、ブライアン・ジョーンズから寝とったアニタ・パレンバーグもろともヘロイン漬け。
ジョン・レノンは「失われた週末」といわれる酒浸りの日々に、酔って暴れてクラブからつまみ出されるなどの醜態を演じている。

60年代に登場したアーチストの多くが、70年代に入って軒並み神経を病んでいる中で、ポールはマリファナで捕まったりはしたものの、酒やドラッグまみれになってダメになることはなかった。
ビートルズ解散の戦犯扱いされ、ソロアルバムはこき下ろされ、初期ウィングスは嘲笑されたにも関わらず、結局は『バンド・オン・ザ・ラン』を大成功させ、ウィングスを一気にスターダムに持って行った。
すごくタフなことを成し遂げたのだと思う。

彼を<大丈夫>にしているのは一体何なのだろう?
それを<前向き><健康>ととらえるか?
<無神経><鈍感>ととらえるか?
どちらかではなく、たぶん全部だろう。
前向きゆえの無神経さであり、健康ゆえの鈍感さといってもいいかもしれない。

ジョンとポールは二人で一人のようなものだったのだなあと、今さらながら強く思う。
「段々良くなっていく」
とポールが言えば、
「これ以上悪くなりようがない」
とジョンが返す。
完全な円だ。
そして二人は初めから完全体だったがゆえに、いつか必ず離れ離れになる運命だったのだ。

まるで神話だと思う。
「ビートルズ神話」という言葉は固有名刺化してしまったが、ビートルズ史をひとつの物語として捉えなおし、神話の機能から論じた本は出ないものかと思う。

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