心が震災から離れない

9時半に起きる。
家にあったパンをトーストにし、缶詰のツナをのせて食べる。

ネットに接続し、twitterのTLを追いかけ、災害情報を集める。
仙台市の海岸に200名の遺体が発見されたというニュースを聞く。
地震発生時や津波の映像がいくつかYoutubeにアップされていた。
死者・行方不明者は一体どれだけの数になるのだろうと、暗澹とした気分になる。

外に出て行く気にはなれず、午後は家にいた。
台本を書く気持ちにはなれず、気がつけばtwitterを眺めていた。

復旧への過程で、募金はいくらでも必要になってくるだろう。
だが地震翌日の今日、東京都内にいる自分に、被災者のため直接出来ることはない。

杉並区の放送が聞こえた。
発電所被災による節電のお願いだった。
出来ることその1だろうと思った。

twitterに何かを書く時には、なるべく前向きなことを書くようにしようと思う。
今回の災害に関わる情報でなくても、読んだ人が、
(そういう見方もあるなあ)
とわずかでも思えればそれでいい。
さらに言えば、書ける時にだけ書ければいい。
無理にひねり出すようには書かない。
本当にそう思ったら、書いてみて、一度読み返して、それからツイートする。

夕方、外に出てみる。
荻窪の西友へ行くとレジは長蛇の列だった。
西荻のスーパーも混んでいたが、西友ほどではなかった。
米、パン、麺類といった炭水化物系の食材と、卵が売り切れていた。
肉と野菜は普通に売られていた。
チンゲンサイ、ニラ、挽肉、餃子の皮を買う。
レジの女性がとても落ち着いていた。

コンビニに寄る。
パンやお弁当、おにぎりの棚は空だった。
昨夜届くはずだった商品が届いていないのだろう。
酒類の棚は瓶が寝かせた状態で置かれており、かすかにアルコールの匂いがした。
昨日の地震で落下し、割れた瓶がいくつかあったのかもしれない。

5時過ぎ帰宅。
餃子を作る。
何か作っていると落ち着きを保てる。
水餃子にして食べ、残りは冷凍庫に保存する。

外を歩いている時はわからなかったが、家にいると時々余震で部屋が揺れるのを感じた。
大きい余震が発生する確率は依然高いようだ。

流通状態が混乱している今、意味があるかどうかはわからなかったが、わずかながら募金をした。
募金は、被災地の方々のためにもなり、早く復旧しますようにと祈る人達の心のためにもなるのだなと、募金しながら思った。

夕方買った挽肉が余っていたので、夜、ハンバーグを作り置きする。
炒めた玉葱と、パン粉と塩胡椒とナツメグを加えて混ぜ、成形してラップにくるみ、冷凍庫に保存する。
保存食を作っているようだなと思ったが、何か作っていないと落ち着かないだけかもしれない。
台本を日々書かねばならないのだが、書くということが出来ずにいる。
ストレスということではなく、心が震災から離れない。