7時半起き。
お粥とキムチ食べる。
昨日印刷して持っていった「粗忽重ね」の台本が、上演したものではなく、稽古で使用したものだった。
確かに、本読みをしていて、書き足りないところや、つじつまの合わないところが目立った。
本番で使ったものを印刷し直した。
昼、「タカノ」へ。
名物の、鶏唐揚げつきチャーハン大盛を食べる。
久しぶりに炭水化物を多量に摂取したら、頭の中が、靄がかかったようになった。
家に帰り、横になってお腹を落ち着ける。
夕方、西荻へ。
稽古場に知恵ちゃんが独り座っていた。
料金を払うと、時間より早かったが入っていいと言われた。
7時から稽古。
今日は百合香さんと優子ちゃんが休み。
「虻一万匹」の読みをする。
当時自分が演じた役の台詞が、読みやすくなっていた。
27の時に書いた本だが、役は30才の男という設定だった。
口調はやや堅苦しく、自分のことを「わたし」と言う。
文芸同人誌に寄稿する戯曲っぽい文体に憧れていたのかもしれない。
その頃と比べたら、今の自分の方が、そういう台詞をこなしやすくなっているのは、当然かも知れない。
そうした本で、マグは旗揚げしたのだったが、出演者の年齢に驚く。
最年長のオレが27才で、あとは25才が四人、22才が一人、21才が一人。
平均年齢24.2才。
2003年の再演は、うまくいかなかった。
原因は色々ある。
役者が総入れ替えだったのに演出を変えなかった。
出演していた自分がその時点で役者としてかなりブランクがあった。
舞台美術や照明に手間暇がかかっていなかった。
おまけに、本番中に風邪で倒れる役者が続出し、座組みの空気が重苦しかった。
「虻一万匹」の読みを終え、休憩してから、「粗忽重ね」の本読みをする。
この本は、元々あったテキストを下敷きに、出演者の即興芝居をベースに作った。
だから、台詞は、主役を演じた阿部さんのキャラクターに大きく依存している。
今回の三作品のうち、直しが一番必要なのは、「粗忽重ね」だろう。
昨日今日と、ほぼ本読みで終わった。
発見は多かった。
と、同時に、なぜ今まで再演をしてこなかったのかという、後悔に似た気持ちも、自分の中に生じた。
「再演より、今は新作をどんどん書いた方がいいよ」
「再演をお客さんが喜ぶほどの存在じゃないだろう」
10年くらい前にそんなことを言われ、そうかあと思ってきたが、言った二人はすでに芝居を辞めている。
やりたいようにやるのが、結局は一番なのだということだ。
10時過ぎ帰宅。
タカノチャーハンの威力はすさまじく、腹はまったく空いていなかった。