海に行けて嬉しい

5時50分起床。
レンタカーを借りに行く。

6時半にいったん家に戻る。
タオル、着替え、水中メガネ、ゴーグルその他、毎年使う海セットを用意する。
昨日作ったおにぎりや唐揚げや卵焼きを冷蔵庫から出す。

7時少し前に家を出発。
2年ぶりに、油壺の荒井浜へ向かう。

平日なので、環八、246、16号、いずれもそこそこ混んでいたが、横浜横須賀道路に入ってからはすいすい進んだ。

三浦縦貫道路を出てすぐのローソンで小休止。
飲み物、サラダ、お菓子など買う。

そこから荒井浜まではすぐだ。
毎年のように行っていたから、風景に既視感がある。

荒井浜手前の駐車場に車を止める。

荒井浜に降りると、毎年使っている「海上亭」の他に、新しい海の家ができていた。
「カメハメハ大王の浜」という名前だった。
以前は、地味な海の家があったはずだ。

結局、海上亭に入ることにする。
「食べ物、飲み物の持ちこみすべて禁止となっております」
と言われ、愕然とする。
どうやら、保健所のお達しらしい。
ふざけている。

座敷に荷物を置いて、ちょっと外に出たところで、おにぎりを食べた。
自分で作ってくるからいいのに。

軽く腹ごなしをしてから、泳ぎに行く。
水は冷たくなかったが、少し濁っていた。
沖の方へ泳ぐにしたがって、透明度は増していった。

沖の岩場に着く。
上がって、しばらく休憩する。
いつもは、水中メガネとシュノーケルをつけ、足を平泳ぎにして進んでいるのだが、気分を変えてバタ足にしてみたら、進む速度が極端に落ちたのだ。
練習のつもりで、ずっとバタ足で進み、岩場に着いたら体力を消耗していたというわけだ。

息が整ってから戻る。
買ってきたコーラを飲み、しばらく海の家で横になって休む。

写るんですの水中カメラを持ち、二度目の遊泳。
きれいな魚の群れを探しながら、沖の岩場を目指す。

荒井浜は7月末に行くことが多かったと思う。
8月15日を過ぎたことが関係あるのか、色とりどりの魚の群れはあまり見られなかった。
一番賑やかだったのは、2008年に行った時だろうか。

岩場のそばに、浅くなっているところがあった。
見ると、くぼみのあちこちに、ウニが隠れていた。
写真を撮りながら、ゆっくりと岸に向かって戻るうちに、体がどんどん浅いところへ流されていき、浅くなるに従ってウニの数が増えていった。
これは恐怖だった。
波に揺られる度、腹でウニをこすりそうになるのだ。

なんとか深いところへ離脱し、海の家に戻った時には、かなり疲労していた。
バタ足を続けたためかもしれない。
写真は、きれいな魚はあまり撮れなかったが、ウニが沢山いるようすや、海底でじっとしているヒトデなどが撮れた。
現像してみないとわからない。

カメラのフィルムがまだ少し残っていた。
水中カメラなので、水中のものを撮らないと意味がないので、使い切るためにもう一度海に入った。
水は濁ってきていた。

ウニを一匹ほど岩場に引き揚げて写真を撮ろうと思った。
素手で触るわけにはいかない。
かといって、モリや網を持って行くのは、密猟者みたいだし、わざわざ買うほどのこともない。
コンビニでサラダを買った時にもらった割り箸があったので、それを持って入った。
だが、岩場のそばに戻った時、潮がだいぶ満ちてきていた。
潜れば取れないこともなかったが、すぐそばにあった小さい岩場も海底に没していた。
何度か割り箸を片手にウニをほじくろうとしてみたが、波も強くなっていて、カメラ片手では難しかった。
人間の大人が割り箸片手に海の底を泳ぐ姿は、海の生き物にとっては恐怖そのものだろう。
食う気満々としか言えない姿だ。

結局、泳ぎながら自分撮りをして、フイルムを使い果たした。
岸に戻る。
バタ足、大分慣れてきた。

4時近くなっていた。
シャワーを浴び、着替え、写真を撮った。
背中が痛かった。

今年も海に行けて良かった。
感謝しながら、浜を後にする。

車に戻り、窓をあけて熱気を追い出す。
目的地を三崎に設定。
エンジンをかける。

三崎には20分ほどで着いた。
海沿いの駐車スペースに車を止める。
釣りをしている人が沢山いた。
コマセを使ったサビキ釣りだった。

「まるいち」へ。
魚屋と定食屋が一緒に営業したお店で、見つくろった魚を好みの調理法で出してもらえるらしい。
初めて入ったお店なので、安全なコース料理を頼んだ。
マグロ、ヒラマサ、タチウオ、アジの刺身。
サバの塩焼き。
アラ汁など。
どれも、漁港近くでないと味わえないものだった。

食べ終わって、港のあたりをうろうろする。
入り江に30センチくらいの魚が群れていた。
カモメが急降下して、そのうちの一匹を捕まえていた。
汽水域でセイゴが群れているのを見たことはあるが、三崎のような漁港ではどんな魚が群れるのだろう。
近づいてみると、魚はあっという間に沖へ逃げていった。

車に戻る。
夕方6時を過ぎていた。

元来た道を帰る。
三浦縦貫、横横、16号、246、環八。
2時間ほどで荻窪へ。

五日市街道そばの西友に寄り、色々買い物をする。
日焼け跡がほてってきていた。

9時帰宅。
荷物を部屋に上げ、車を返す。
事故もなく、いい休暇だった。

レンタカーからの帰り、ドラッグストアでスピール膏を買う。
5月からずっと、うおのめを治そうとしているのだが、液状の薬をふた瓶使ってもうまくいかなかったのだ。

帰宅し、シャワーを浴びる。
背中がひりひりした。
穏やかな気持ちだった。