呆けた日

数時間仮眠をとって起き、仕事へ。
支払いその他、公演の残務処理は色々あるが、まず社会復帰をする。
疲れているのかどうか、自分ではわからなかった。

昼飯にゴーゴーカレーを食べ、定時に退社する。

西友で、フォアローゼス、カニ缶などを買う。
家に帰り、ウイスキーを飲み、カニ缶にタバスコをかけて食べる。

芝居が終わるとウイスキーを買って飲むのが、半ば習慣になっているが、今日はまったく酔えず、達成感らしきものも味わえなかった。
心にぽっかりと穴が空いて、そこに秋の冷たい空気がふきこむのを、どうすることも出来ずに眺めているような感じだった。
飲みながら、映画でも見ようかと、撮りだめしていたDVDをあさるが、見たいと思う映画が一つもなかった。
パソコンをつけ、だらだらとYoutubeを見る。
瞳みのるのインタビュー映像とか。

瞳みのるさんは、ザ・タイガース解散コンサートの打ち上げ会場を出た時から、2008年にいたるまで、38年間メンバーとまったく連絡を取っていなかったらしい。
芸能界に徹底的に背を向け、中国語教師として慶応高等部の教団に立ち、一般人としての人生を歩んできた。
その行き方は、ヒステリックなまでにストイックだと思う。
還暦を超えた今でも、老いた印象を与えないのは、そういう人だからかもしれない。
心のあり方が、老人のそれとは違う。

楽天がCSを制し、日本シリーズ出場を決めた。
最後を田中が締めた。

夏くらいから、どうして勝つのか不思議に思いながら楽天の試合結果を追いかけてきた。
田中の存在はもちろん大きかったけど、チームの感じが今までと違うように思う。
負けを引きずらない強さが、高校野球のチームみたいだ。
相手チームに、連勝の流れを与えない。

星野さんが、北京で終わらずに済んで、良かったと思う。

ウイスキーを飲みながら、Youtubeを見て、たまった作業は何もせず、夜中まで過ごした。
自分のこと、他人のこと、身の回りのこと、いっさい考えられなかった。