6時半起き。
弁当を用意するついでに朝食。
チキンハンバーグとご飯。
つまり弁当もチキンハンバーグ。あと野菜。
昼、ドキドキ感まったくなしに弁当を食べる。
夕方、歩いて千駄ヶ谷の東京体育館へ。
トレーニングジムと共通の2時間半チケットで中へ。
ジムはティップネスが運営しているようだった。
スイムウェアに着替えてプールへ。
目当ては50メートルプール。
ストレッチをして、大人しく初心者用のコースへ行き、泳いでみる。
片道50メートルなので、往復100メートルになる。当たり前だ。
コースは、高速中速低速初心者ウォーキングと分かれていた。
初心者コースで2往復してから、低速コースに移って泳いでみる。
低速コースはプールの底が傾斜していて、片道を泳ぎ切ると深さが2メートル以上になる。
クロールで泳いでいると、底がどんどん深くなっていくのがわかる。
これは、けっこうショックだった。
空を飛ぶ時に、地面が遠ざかっていく感覚に近い。
突発的な高所恐怖症になり、焦ってしまった。
初心者レーンは足の着く深さに統一されている。
プールの底が常に一定だ。
それだけで安心感がある。
昔、油壺の海水浴場で泳いだ時、沖の岩場まで泳ぐ途中で急に深くなり、それまで太陽に照らされて見えていた海底が、薄暗がりでゆらゆらうごめく海藻の林に変わり、恐怖に襲われたことがあった。
泳ぎながら怪談を思い出した。
戦争でたくさんの人が死んだ海の底から、何千本もの腕が生えていて、そのうちの一本が伸びてきて、泳いでいる人の足首をつかむ話。
わーやめろやめろ、と、シュノーケルをくわえたままゴボゴボ叫びながら岩場に泳ぎ着いたが、帰りはシュノーケルを外して平泳ぎで戻った。
そうすれば顔を外に出していらたから。
東京体育館に戻る。
結局、大人しく初心者レーンに戻り、ちまちまと泳いだ。
真ん中あたりにくると、身体がプールの中央に流された。
たくさんのスイマーが泳いでいるため、流れが生じているのかと思った。
プールから上がってコースを観察してみると、初心者コースは、金魚でいえばリュウキンのようなスイマーがおたおた泳いでいる。
低速コースはアマゾン川のピラルクーみたいなスイマーが悠然と往復している。
中速コースになると俄然スピードが上がり、アグレッシブな初鰹が躍動している。
高速コースになると、もう、カジキマグロだ。
プール中央に身体が流される水流は、中速・高速コースのスイマーによって生じているのではないだろうか。
初心者コースとはいえ、50メートルの距離感はぜいたくだった。
気がつくと1500メートルくらい泳いでいた。
シャワーの時間も考え、2時間であがる。
体育館を出て、まっすぐ帰る。
千駄ヶ谷に来てホープ軒に寄らずに帰るのは初めてだった。
9時半帰宅。
サバの水煮とご飯食べる。
危険な組み合わせだ。