そして、できた料理

7時半起き。
西友へ行き、昨日買えなかった鶏の胸肉を買う。
帰宅し、フライパンで調理。

アンケートとパンフと予約表印刷の続きをし、荷物のパッキング。
衣装、冷凍庫にあった肉、パソコン、スピーカー、ラジカセ、その他の荷物をキャリーカートにつめる。
入り切らなくて、リュックと買い物袋も併用。
大荷物になってしまった。

少し遅れるとLINEに連絡をしたが、10時丁度に劇場に着いた。
壁面の鏡片付け、暗幕張り、客席作りをする。
11時過ぎに終わる。
音響と照明の機材は、劇場のものをまったく使わないので、仕込みはそれだけだった。
通しの準備に入る。

1時から通し。
劇場さんが見ている以外は無人の客席に対して芝居をする。
面白がれるものを探し面白がりながら作った。
お客さんも面白がれるものかどうかを取捨選択の基準にした。
面白がってきたことは間違いない。
だが面白がってもらえるかどうかは、ゲネプロではわからない。
見てもらう以外方法はない。
料理に似ている。
素材と調理法を工夫し、味、香り、舌触り、温度の組み合わせから、これだという味を探す。
でも、最終的に美味いかどうかを判断するのはお客さんだ。

劇場のスペシャルカラーズは、日頃はバーカウンターの裏が劇場スタッフさんの待機場所になっている。
今回はカウンターを舞台として使うため、本番中は楽屋か、客席のどこかにいてもらうことになった。

通しは、昨日の稽古がうまくいかなかった分、慎重に芝居をした結果、上演時間が延びた。

夕方の集合時間を決め、自主練その他フリーの時間にする。

上岡君と雑談中、
「これって、真面目なお芝居だよね」
と言うと、なぜか爆笑された。

5時半から準備。

6時半開場。
開演までの30分間、カウンターの中にいて、店の人みたいにうろうろする。
受付は知恵ちゃん、補助が千陽さん。
入り口案内に笑里、お席案内に百合香さんと上岡君、アナウンスにキク。

本番が始まってからの受付は、どうしようか悩んだが、楽屋待機中の役者でやることにした。
今回の芝居は、劇場入り口が客席から見て舞台センターに位置しているため、芝居内容をよく知っていないと誘導するタイミングがわからない。
楽屋裏出口が、劇場入り口正面につながっているので、役者が対応できる。

開演までカウンターでうろうろするが、やることがなかった。
腕組みをし、きょろきょろし、カウンターを拭き、包丁を研ぎ、冷蔵庫の肉を少し切り、うがいをし、布巾を洗い、またうろうろする。
30分が長かった。
途中、まだ来場されてないお客さんの数と、開演を押すかどうかの確認をキクとした。

開演。
第1話から反応があった。
お客さんに知り合いが多かったためかもしれない。
キクと笑里のやり取りが快調に進んだ。

第2話、上岡君とオレのやり取り。
やっていて楽しかった。
楽屋に戻ると知恵ちゃんに、
「空調どうします?」
と聞かれた。
照明機材を使っていないので、音の出る空調は入れてなかったが、40人ちょっとのお客さんが入ったことで場内の温度が上がっていたようだ。
「第3話で芝居しながらスイッチいれてみよう」
そう伝える。

第3話。
知恵ちゃんが「ごめんください」と入ってきて、オレが電気をつける。
次に空調のスイッチをつけようと思ったが、スピーカースタンドとお客さんに挟まれて、壁面のスイッチに行くことができなかった。

オレが素に戻る場面がある。
これはアドリブではなく台本に書いた。
素に戻ったのは舞台上のオレじゃなくて、4月23日に台本を書いていたオレ。
だからアドリブをしたのは4月23日にパソコンに向かっていたオレ。
直前の場面は、おむつをつけた中年のおっさんにトイレトレーニングプレイをする風俗嬢の一人芝居。
客席がさーっと引いた後に、オレもさーっと引いて、素に戻るという展開。
揺り返しがある分、反応は大きめだった。
役者が舞台上で素に戻ることが、フォローになるというのは、珍しいんじゃないか。

空調以外は大きなトラブルもなく終演。
お客さんに挨拶。
友人知人大勢来る。

魚民にて初日打ち上げ。
来てくれた友達も入れ、総勢20名くらいの宴会になった。
昨日の飲みも楽しかったが、今日はさらに楽しかった。
稽古場飲みが少なかった分、凝縮されたみたいだった。

先に帰る人を見送りつつ、12時まで残る。

12時半帰宅。
明日用のパンフレットとアンケートを印刷する。
お釣り整理をして3時就寝。