「ブルックリン」見る

6時半起き。
朝飯に、焼肉丼と味噌汁。

寝たりなさと、頭がぼーっとしている感じがあった。か7時50分まで二度寝し、シャワーを浴びた。

9時半過ぎ、同僚が、志村けん死去のニュースを知らせてきた。痛恨の極み。しばし黙祷。このニュースによって変化するであろう様々なことが気にかかる。

午前中、先々週から進行が止まっていたツール作成を本格的に再開する。最終的な出力をするフォームがあり、表示を切り替える仕組みを作成した。

昼、不動通りの『イドコロネ』で鶏肉のカレーを食べた。

午後、作業続き。余計なテーブルや不要になったクエリを削除すると、全体がだいぶシンプルなものになってきた。

夕方、南台の図書館で予約した本を受け取る。
オオゼキで買い物。ツァーサイ、食パン、ハムを買う。

7時帰宅。ハムサンドイッチを作って、夕食に食べた。

Amazon Primeで「バイオレット&デイジー」を見た。シアーシャ・ローナンは、小娘殺し屋コンビの片割れで、少々頭が足りない感じの女の子デイジーを演じる。アイドル映画っぽいテイストだった。話の展開も不思議で、日本の小劇場芝居を見るようだった。
面白いというより、まあまあ飽きずに見ることができたのだか、見終わってから海外のサイトで評価について読んだら、けちょんけちょんな言われっぷりだった。タランティーノの流行遅れな亜流、リアリティーがない、子供向け漫画みたい、などなど。
おれがそこまで否定的な感想を持たずに見られたのは、日本人であるがゆえに、映画がカトゥーンっぽく作られていることに抵抗がないからかもしれない。映像は、ジャパンのキラキラムービーよりも遥かに良かったし、そういうところで満足していた。
あと、シアーシャ・ローナン参りの真っ最中であるがゆえに、作品がどうとかより、シアーシャばかり見ていたということもある。

休憩してから、DVDで「ブルックリン」を見た。
舞台は1950年代前半。アイルランドからニューヨークに渡ったエイリシュという娘が、ホームシックから立ち直り、自立し、恋人ができ、結婚し、人生を謳歌するも、姉の死をきっかけにアイルランドに帰省する。だが、かつて何もかもうまくいかずにくすぶっていた故郷で、彼女は、アメリカで得たスキルを活かし、仕事も恋愛も大絶好調となる。恋愛といっても、好意を持たれてるだけなんだが、エイリシュとしては、アメリカに行く前にこうだったらという思いがある。で、色々あり、やっぱりアメリカに帰り、夫のもとに戻るという話。

シアーシャ・ローナンが、子役延長線上の存在から完全に脱却したスプリングボードとされる作品。調べたら、撮影時彼女は二十歳になったばかりだった。
1950年前後の若い女の子の体型を表現するためか、ウエイトを増やし、ぽっちゃり体型になっている。本作前後の作品では痩せているから、セレブによくある「激太り」と言われる状態ではない。水着の場面など、昔のアメリカの広告に出てくる女の人そのものの体型だった。いや、イイんだよそういうのが。あの場面で21世紀的スレンダーナイスボデーでオールドファッションド水着を着てどうする。

アメリカに渡る前後の素朴な感じや、ホームシックになっているときの心細い感じ、神父さんに勧められて簿記を勉強する場面の真剣に勉強している表情、トニーと付き合い、少しずつ自信がついてきて、どんどん可愛くなっていくさまを、シアーシャは見事に表現していた。

何かのインタビューで、シアーシャは、子役は18歳をすぎると仕事がなくなると言われてきたがそれは本当だったと語っていた。1年ちょっとくらい仕事がなかったらしい。「ブルックリン」の撮影開始は、もしかすると、その空白期間後に初めてやった仕事なのかもしれない。

百貨店に務めるエイリシュの上司が、モデルっぽい感じなのが笑えた。腕の組み方とか、決めすぎ。
トニーの弟があばれはっちゃくみたいで笑えた。それに笑みで答えるエイリシュの顔がいい。
アイルランドにいた時エイリシュが働いていた商店の店主オババの目が、虚無そのものって感じで怖かった。
下宿屋の食事シーンが、なぜかなごんだ。アイルランド県人会ブロンクス女子寮だ。寮母さんは厳しいけどいい人。
寮の友達が、ダンスパーティで、化粧っ気のないエイリシュに口紅を引いてやる場面がいい。
そのダンスパーティーのショボさもいい。
アイルランド人の老人たちへのクリスマスボランティアで、老人が歌うアイルランドの歌が素晴らしい。うるっときた。言葉は知らないのに、ジーンときた。

エイリシュは、アメリカでもアイルランドでも、惚れられた男がいて、ウハウハであるようだが、アイルランドに帰省して得られた幸福感は、アメリカでの苦労が青春の落とし前をつけてくれたことで実現した、いつかは覚める夢のようなものだった。そして、虚無女店主の意味のない恫喝が、エイリシュに、夢から覚める時間がきたのだと知らせるのだ。

シアーシャ・ローナン参り、次は何にしようかを、TSUTAYAのサイトを検索しながら考える。結局、借りられるものは全部借りてしまうことに決めた。「ストーリー・オブ・マイライフ」公開前までに予習は済ませておかねば。

2時半就寝。