『バービー』見た

7時起き。

LUUPで電動キックボードを借り、新宿に向かった。自転車で高田馬場方面に向かうときのルートで中野坂上に出て、裏道を走り、高層ビル群の手前から青梅街道に出て、歌舞伎町に止めた。

8時50分、TOHOシネマズ新宿にて『バービー』見る。

グレタ・ガーウィグ監督の三作目。シアーシャ・ローナンにも出ていて欲しかったが、スケジュール的に無理だったらしい。

冒頭、『2001年宇宙の旅』のバロディシーンがあり、荒野にモノリスのごとくバービーが屹立し、少女達が古い人形を骨のように振り回していた。振り回すときに、一応、原始人っぽく顔を歪めている少女がいるのがおかしかった。

屹立するバービーはマーゴット・ロビーで、バービー的かわいさを体現していた。

そのままオープニングから、永久に楽しいバービーランドの生活が描写される。ピンクを基調にした画面はひたすらキラキラ。ところがある日、バービーが死について口にしてから、ほころびが始まる。パンケーキが黒焦げになったり、太腿にセルライトができたり。

そんな自分を修理したいと思ったバービーは、かつて散々乱暴に遊ばれた過去がある古いバービーのもとを訪れ、なぜ自分がこうなってきたのかを尋ねる。そして、原因である持ち主を訪ねるべく、人間界への旅を決意する。

その旅に、バービーのボーイフレンドのケンもついていく。ケン役はライアン・ゴズリング。バービー人形という女の子の遊びにおいて、ケンははっきりいってどうでもいいのだが、その立ち位置を、脳天気おバカキャラとして、実に上手く表現していたと思う。歌うシーンがあるのだが、歌がめちゃくちゃ上手く、しかし上手いからこそダサいというシーンになっていて、楽しかった。

人間界についたとたん、セクハラ発言されまくるバービーに対し、ケンは、これぞ男社会と勘違いする。その後、バービー人形を販売しているマテル社の重役達が出てきてコント的なムーブをする場面があったりするが、そういう場面より、ベンチに座った老婦人を見たバービーがその人の内面から湧き出してくる美しさに気づき「美しいわ」と声をかけると、「知ってる」と返事される場面が印象的だった。

その後、元のバービー界にもどったケンは、男社会を作ることに目覚め、そこをケンランドにしてしまう。今まで医者だったバービーや、大統領だったバービーが、セクシーコスチュームの尻軽女みたいになっている。バカだなあ、ケンは。

ケンランドを元のバービーランドに戻すドタバタ喜劇の後、バービーはなんと、人間になって新しい人生を歩むことを決意する。そういう展開になるとは思っていなかったが、ラストのマーゴット・ロビーは、見た目、表情、普通さ加減が、人間の女性のかわいさに満ちていた。こういうところもグレタ監督ならではだなあと思った。

いたずら心たっぷりのコメディだったが、公式のキノコ雲リツイート事件があるため、イヤな感じのケチがついてしまったなあと思う。

フェニミズム映画ではなかったと思う。過去の二作ともそうだったが、グレタ監督はむしろ、そういう映画にカテゴライズされることを巧妙に避けていると思う。ただ、彼女は女性であるから、彼女が面白いと感じた要素を作品に盛り込むことで、女性ならではのセンスが要所で光るのは当たり前だ。

ケンの扱いは、男性蔑視ではない。バービー人形で遊ぶ女の子にとってケンがどういう存在か、ということなのだ。

はっきりいって、そんなの、どうでもいいに決まってるじゃないか。小さい女の子がバービーで遊んでいる。でも、ケンの人形が部屋の隅っこにほっぽり出されている。その女の子に対して、「ケンもちゃんと遊んであげなさい」って、怒るんかい?

じゃあなぜ作ったか? それは、バービーにボーイフレンドがいるシチュエーションで遊びたいという女の子もいるからだろう。全員じゃないし、いつもでもない。需要としてはその程度だ。にもかかわらず存在を許されているぬるさ。それを演じたライアン・ゴズリングを褒め称えるべきだ。

海辺の、ケンズによるラブソング大合唱を演出したグレタ監督の手腕も同様だろう。バービーは可愛く、ケンはバカだけど愛おしい、誰も傷つかないすてきな場面だった。あそこをフェニミズムで語っちゃ駄目だろう。

昼飯を食べに目黒の『田丸』へ。

山手線で目黒へ行き、権之助坂を下りた。『田丸』に行くのは14年ぶり。芝居の稽古でそのあたりに行く途中寄ったはず。

ワンタン麺を頼んだ。優しい味のスープと、具材のキャベツが懐かしかった。

目黒からLUUPを使って家まで帰ることにした。目黒駅に向かって坂を上り、途中にあるスポットで電動キックボードを借り、線路沿いを北に向かった。途中、先週GLIM SPANKYのライブに行った時、開場前に休んだ公園の横を通った。そのまま線路沿いを行き、恵比寿駅前で道を中目黒方面に転じ、旧山手通りから駒場へ。そこから東北沢、中野通り、富士見町と走り、1時間かからず帰宅できた。しかし、キックボードでの移動は5キロくらいが限度だろう。それ以上距離は、速度的に電動自転車を借りた方がいいはずだ。

夕方、汗を流したいと思い、走りに行く。大宮八幡の林を抜け、住宅地を西へ。五日市街道と合流してから環八まで行き、そこから五日市街道沿いをサミットまで戻った。6キロ。

ビールとワインを買って帰宅。

夜、味つけ豚肉を焼き、ザワークラウトと一緒に食べた。

Youtubeで近畿大学相撲部のちゃんこ動画を見ていたら、久しぶりに理不尽系食欲が作動した。ドラッグストアへ行き、冷凍お好み焼きを買ってきて食べた。

ビールやワインを飲み、しこたま飲んだ感じになり、夜中の1時過ぎ頃に就寝。