喜多方ラーメン二店はしご

4時にいったん起きる。昨日買っていたおにぎりを二つ食べ、目覚ましを5時50分にセットして二度寝する。

ん? 結構時間経ったんじゃないか?

そういう感覚によって目が覚めた。時計を見ると6時を過ぎていた。慌てて着替え、チェックアウトした。

6時29分のいわき行きに乗る。いわきで磐越東線に乗り換え、郡山に向かった

ホテルを出たときに、地面が少し凍っていたので、昨夜雨が降ったのかと思っていたが、磐越東線に乗ってすぐ、窓の外は雪景色になった。

テッド・チャン『あなたの人生の物語』読了。一つ一つが濃いめのSFだった。「あなたの美醜について」という作品は、容姿の感じ方を統一する脳内処理で見た目差別をなくすみたいな内容で、ヴォネガットにも似た短編があった。影響受けとるんかいな、と思っていたら、著者の解説にずばりヴォネガットの名が出てきた。

しかし、ヴォネガット作品の、すきあらばふざけ散らす気質はなかった。全編、マジメにサイエンスを考察し、フィクションを紡いでいる、という小説だった。

郡山で磐越西線に乗り換える。

村山由佳『放蕩記』続きを読む。

外は再び雪になった。磐梯山を雲が覆っていた。しかし、空全体に雲が立ちこめているわけではなく、青空が覗く部分もあり、そこから太陽が射すこともあった。そういう時は、晴れているのに雪が降っているという、不思議な景色を見ることになった。

9時41分に会津若松着。雪はやんでいた。

新津方面の磐越西線に乗り換える。

会津から先は晴れになった。傘をどうしようかと思っていたのでホッとした。

10時過ぎに喜多方到着。

降りてすぐ、『食堂なまえ』に向かった。晴れてはいたが、昨夜雪が降ったらしく、地面のあちこちに雪が残っていた。しかし、10時を過ぎるとかなり温かくなり、そのほとんどは溶けていた。

10時半頃に店の前へ。並んでいる客はなかった。中に入ると一組の夫婦がいるだけだった。順番待ちをすることなく、あいているテーブルに座った。

手打ち極太ラーメンを頼んだ。待っている間に客が入ってきた。ラーメンが来た頃には、小さい店内は満員になった。

麺はうどんのように太いのに縮れていた。意外と柔らかかった。スープが美味かった。

並盛にしたのですぐに食べ終わった。スープを半分残し、会計して店を出た。

駅方面に少し戻り、通りを右に曲がって、駅を背に北へ向かう。

通り沿いにある『香福』という店に入った。ここも、行列はできていなかった。

お肉ラーメンを頼んだ。チャーシュー麺のことらしい。

『食堂なまえ』の時と同様、並盛にした。

大小様々な大きさのチャーシューが丼の表面を覆っており、並盛にしてもかなりボリュームがあったが、前の店で並盛にし、スープを飲んでいなかったので、たやすく食べることができた。ここでもスープは半分残したので、二つの店を回って、トータルでチャーシュー麺の大盛りを完食した感じになった。

駅に戻ると、磐越西線が遅れているというアナウンスが流れていた。帰りのルートを考えた。会津若松から青春18で帰るには、郡山まで戻り、東北本線で宇都宮まで行き、そこから湘南新宿ラインなどに乗り換えるルートになる。

しかし、会津若松から会津鉄道経由で会津田島に出て、そこから東武線の特急リバティ会津に乗るというルートもある。以前乗ったことがある。

で、リバティ会津の予約状況などを検索してみたが、接続の良い方は磐越西線の遅れのため、おそらく会津若松の乗り継ぎに間に合いそうになかった。それより遅い特急だと、ただ真っ暗闇を走るだけになりそうだ。ちょっとバカらしい。

やはりJRかなと思いながら、待合室で本を読み、時間をつぶした。

12時半近くに遅れていた電車が到着した。会津若松に向かう。

会津若松で、郡山行きの磐越西線を待っている間、土産物店で買い物をする。会津の日本酒ワンカップと、うどの醤油漬けを買った。

磐越西線で郡山へ。磐梯山と猪苗代湖の近くを通った。猪苗代湖の湖面はチラリとしか見えなかった。

郡山から宇都宮までは旅行者で混んでいた。車中、『放蕩記』を読む。前半は、なぜこのタイトルかわからなかったが、後半、夏帆が大学生になってからの展開で、そういうことかと納得がいった。

5時過ぎ、宇都宮に到着。ここから東京方面の普通は車両と本数が格段に多くなるので、乗り継ぎに神経を使うことはなかった。いったん改札を出て普通のグリーン券を買い、5時半過ぎの小田原行きに乗った。

昨日湯本で買ったいちご大福と、会津若松で買った日本酒を飲み、『放蕩記』を読んだ。

赤羽を過ぎた時に、車内サービス係兼車掌から、グリーン券の有無について聞かれた。席上のランプを見ると、いつの間にか赤になっていた。湘南新宿ラインに乗ったと思っていたが、上野東京ラインだったため、新宿行きにしていたグリーン券が無効になっていた。その場で行き先を上野に変更してもらった。

上野で降り、秋葉原まで移動し、中野からLUUPで帰宅。

『放蕩記』読了。ラスト、父親が小泉との関係を夏帆に打ち明ける場面は、父と娘でそういうこと話すかなあと疑問に思ったが、その場面があったからこそ、夏帆の中に蟠っていた母に対する憎しみは解放されたのも分かった。

本棚に『放蕩記』をしまおうとしたが、段が詰まっていたので、上下の段に本を少し移してスペースを作った。二つある本棚の片方を文庫本専用にしてあるのだが、パンパンになってきた。もう一つはハードカバーや雑誌などを収納しているが、本棚を買ったときに棚の数を間違えて、上の方ががら空きになっている。8年もそのままなので、そこに新しい棚を設置して、本の整理をした方がいいかもしれない。

1時就寝。