4時起き。
コロッケパン、いなり寿司、おにぎり食べる。
自転車で高円寺へ。
始発から三つ目か四つめの電車で武蔵小金井へ。
着いた頃には夜が明けていた。
小金井街道を北に歩く。
15分ほどで小金井公園に着いた。
6時ちょっと前だった。
受付を済ませ、ゼッケンをもらい、原っぱに敷かれたビニールシートに陣取る。
お腹が少し張っていた。
ゆっくり着替えて準備をするが、蚊がたくさんいるのには参った。
7時前にスタート地点へ。
公認レースではなく、計測用のチップもない。
完走証は発行されるとのこと。
タイムはどうはかるんだろう。
7時15分スタート。
公園内をくねくね曲がる、一周6キロのコース。
暑かった。
すぐに汗だくになった。
緩やかな上りが二ヶ所あったが、坂とはいえない代物。
ほぼ平坦なコースといってよかった。
1週目が終わった頃、周りにランナーがいなくなった。
参加者がそれほど多くないからだろう。
ひとりで走っている感じになると気持ちが落ち着いた。
速すぎず遅すぎずというペースで2週目を走った。
お腹の張りも気にならなくなり、エイドステーションでクリームパンをひとつ食べた。
3週目も同じペースで走った。
1週を31分ちょっとのペースだった。
1キロに換算すれば、5分10秒から20秒台だった。
無理せずでそのペースだったから、調子はよい方だったと思う。
3週目が終わるあたりのエイドステーションで、もう18キロかと思った。
ペースを変えずに無理せず行けば、3時間40分台かなあと思いながら、スポーツドリンクを丁寧に飲んだ。
直後、右のふくらはぎとアキレス腱の間に違和感を覚えた。
足がつる感じに似ていたが、つった時のような痛みはない。
だが、つま先に力をこめると、その部分が痛んだ。
脇に寄ってストレッチをしてから、3周目のゲートをくぐった。
しばらくゆっくりと走ってみたが、右足ふくらはぎのその個所がどんどん痛んできた。
止まっては伸ばし、また走りを繰り返すうちに、歩行そのものが困難になってきた。
軽めの肉離れを起こしていた。
残り4周。
体力的には問題なかったが、痛めた足を引きずって、しかも制限時間5時間以内でゴールするのは、難しいと思われた。
おそらくダメージはしばらく残るだろう。
棄権することにした。
足を引きずり、コースアウトしてゼッケンを外した。
スタートゲートからすでにけっこう走っていたので、歩いて荷物のところへ戻るのがしんどかった。
荷物を取り、着替えずそのまま公園を出た。
バスで駅へ。
高円寺に着いたのはまだ10時前だった。
自転車を漕ぐことは難なくできたが、歩くのは困難だった。
つま先で地面を踏むような筋肉の使い方をすると、ふくらはぎが引きつった。
帰宅し、ぬるめの風呂に入る。
麻婆豆腐を作って食べ、横になって休んだ。
起きると6時を過ぎていた。
慌てて着替えた。
下北沢に自転車で向かう。
6時40分に下北沢に着いた。
自転車置き場から駅前劇場まで歩くのが大変だった。
小松台東の舞台観劇。
1987年の宮崎が舞台。
プロレス好きの長男、吹奏楽部に所属している長女、母、たまにやってくる祖父、別居中の父。
長男が好きなレスラーはスタン・ハンセン。
長女は父を毛嫌いし、祖父と父の折り合いは悪い。
だが、壊滅的というほどではなく、許容範囲の嫌悪感がつくる境界線内で、家族はシュートな人間関係を続ける。
劇中、ネタになるプロレスは全日。
1987年の小学生がハンセンファンになるのは、時代的に無理あるか。
1982年ならあり得るが。
ひょっとして作者が実際にハンセンファンだったのかもしれない。
今藤さんが、母の友達役で出演。
息子は野球少年で、スポーツ推薦で行った高校を、タバコで退学になってしまう。
彼女の芝居を見るのは12年ぶりだった。
12年の間にある数々の作品と、それによって重ねられたであろう演技の年輪を知らないため、見知らぬ女優を見ているような気分になった。
終わってから挨拶をする。
オレがプロレス好きであることを知っているため、この作品が好きではないかと思ったという。
だが、プロレス好きが見るような作品とは思えなかった。
日本映画のような味わいの、良質のホームドラマだと思った。
場面場面に心地良い雰囲気があり、それは、どこがどういいのか説明するのが難しい類のものだった。
家族を覗き見しているうちに、家族に感情移入してしまう作品だった。
プロレス好きという設定は、物語上効果的だったが、宣伝においては本質をずらしていたと思う。
ハンセンやプロレスの文句は宣伝に使いやすいし、キャッチーだ。
チラシや宣伝文句を見てオレが期待していたのは、頭から終わりまでプロレスだらけの喜劇だった。
だがそうではなかった。
かといって、裏切られたとは思わず、良さを堪能した。
逆にいうと、プロレスだらけの喜劇が嫌いな人の足を遠のけたかもしれない。
集客の苦労について今藤さんと話し、劇場を後にする。
自転車のところまで歩くのが一苦労で、乗ってからは上り坂だろうと平気だった。
10時帰宅。
明日晴れたら早起きして、行きたいところがあった。
予報は雨だった。
でも一応、早起きだけしてみようと思い、目覚ましを4時にセットしたまま寝た。