有頂天ホテルまた見た

昨夜11時過ぎ頃から、父が映画「有頂天ホテル」を見始めて、付き合っているうちに最後まで見てしまった。2時だった。
この映画は10年以上前にテレビで見た。伊東四郎、浅野和之が印象的だった。

今回見直して、見方はだいぶ変わった。豪華極まりないキャスティングだが、演じている役者より、していない原田美枝子が強く印象に残った。普通の人妻がそこにいるという感じがした。過剰さがない。あまりにも自然なので、角野さんが夫という設定に違和感をおぼえてしまった。角野さんが悪いわけではなく。

伊東さん、実はそれほど出番がないのだと気づいた。妖精のような存在。芸人の肩をポンと叩き、返事がないことの返事として「あーそう」と答える呼吸は、真似ようとしてもそうそうできない。西田敏行、前回よりはるかに強く印象に残った。脇役をのびのび遊んでいる感じ。脇だからこそ技量の奥深さがわかる。

麻生久美子、この映画の次に「時効警察」と出会い、女優として開眼する。プレ時効期の芝居で、種明かしの愛人姿は今の彼女とそぐわない。使いどころを間違われているのに、頑張ってやっている感じ。でもCA姿でいる場面はどれもよく、そのイメージが「時効警察」の下地になったんじゃないかと思った。

松たか子の良さ。フォトジェニックということでなく、動いて役を生きてる時に、きれいになったりかわいくなったりブスになったりする。生身の女がそこで生きてる感じ。これが芸能の血かと思った。

7時起き。寒い。ニュースで京都の紅葉見る。仕事、8時20分から。ちょっと早すぎた。動作確認を少しやっただけで午前中終わる。

昼、神田の「車屋」という居酒屋で昼飯。リーマン御用達、相席当たり前の店。コロッケ定食食べる。学食みたいな定食。550円。嫌いな雰囲気ではない。

風邪ではなく、気味が続く。くしゃみが唐突に出る。

夕方、新宿へ。モリエール近くのスタ丼の店へ。「すためしどんどん」とかいう、紛らわしい名前の店だった。味はそんなに変わらなかった。たかがスタ丼。学生時代、国立と国分寺にしかなかった頃の国分寺店に時たまお世話になった。あの頃のスタ丼を知っている人なら、今の大盛は大盛じゃないと言える。昔の大盛はマジで3合くらいあり、冷やかしで食えたもんじゃなかった。決死の覚悟が必要だった。

7時、モリエールにて観劇。WSの発表会のごとき公演。養成所時代の中間公演を思い出す。
冒頭のダンスが長かった。一曲まるごと時間を使っていたが、そもそも曲が良くない。全盛期の第三舞台はダンスシーンが定番ではあったが、肝となっていたのは鴻上さんの選曲センスだった。ただ踊っていたんじゃない。その曲で踊る、というこだわりに満ちていた。
出ていた後輩は良かった。動きも声も。
演出は音響、選曲が練られておらず、長くかけっぱなし。カットアウトのやり方に音楽的なセンスがない。曲を作った人が文句を言うような切り方。
台本稚拙。原城、島原という名が出てきて役者が時代物の衣装を着てたら、最後死んで泣かせる系だなと最初にわかる。が、そもそも島原の乱にする必然性はなく、殺陣が手段ではなく目的になっているがゆえの時代設定か。

10時帰宅。風呂に入って汗だし。Windowsの修復をする。ATOKを再インストールするなどしたら無事起動するようになった。