昨日から倦怠感が続いている。
 眠りすぎの副作用かもしれない。
 涼しくなってきたことも関係しているだろう。
 気持ちの落ち込みとは関係なく、ただ何もする気がしない。
 例えばコップ一個洗うことでさえ、する気がしない。
 「めんどくさい」
 とさえ思わない。
 ただ、する気がしないのだ。
 「洗わなきゃ」
 と思わないのだ。
 だから一日中、生きる為に必要なこと以外はほとんどなにもしなかった。
 食事も3食、カップ麺で済ませた。
 それでも「幻想水滸伝2」だけはやった。
 プレイすることに既視感があり、つきつけていけばその正体がつかめそうに思えた。
 ゲーム自体は終盤にさしかかっている。
 「そんなに面白いのか?」
 と聞かれたら、
 「面白い」
 と答えるだろうが、それだけでこうも毎日はやらない。
 5年前引きこもりになった。
 その時に遊んでいたゲームを今やっている。
 やりながら、5年前のことを色々思い出している。
 思い出したくないことがとても沢山ある。
 しかしあえて思い出していく。
 なぜ、自分はあの時引きこもってしまったのか?
 ゲームをしながら過去の自分と対峙している。
 ゲーム上の謎解きと現実の謎解きを交互にやっている。
 もはや、考えること以外、なにもできなくなる。
 それだけに集中したい気分だ。
 ゲームのクリアが近づいているということは、答えも近づいているのだろうか。
 よくわからないが、考えに集中する日常はそろそろ終わりそうだ。

  
  
  
  