昨夜は深酒をした。
部屋飲みは、酔いがある一線を越えることがない。
体をほとんど動かさないためだろう。
そうなると、いくら飲んでも酔えないという状態になり、杯を重ねることになる。
ところが体内にはアルコールが確実に沈潜している。
それがわかるのは睡眠をとって翌日になってからだ。
とどのつまり、二日酔いということだ。
体が重く、寝た気がしない。
喉が渇き、空腹とは別の飢餓感がある。
とにかく腹になにか入れたいと思った。
こういう時にはなぜか、なにを食べてもうまく感じる。
朝、コンビニへ行き、カップ麺を買って食べた。
食べている間は、5年くらい何も食べていなかったかのような食欲を感じている。
食べ終わると必ず胃の膨満感に苦しくなり、食べたことを後悔する。
前日の深酒で、胃腸は疲れているため、消化は遅々として進まなかった。
夜、ジョギングをしようかどうか悩み、結局休むことにした。
体調が本調子ではないし、週末は体を休められなかったこともある。
で、久しぶりに『モンティ・パイソン 人生狂想曲』を見た。
二日酔いでパッとしない一日をすごし、ふと「生きる意味ってなんだ?」と考えてたわけだ。
冒頭の短編映画『クリムゾン』はテリー・ギリアムが監督し、本編はテリー・ジョーンズが監督した。
『クリムゾン』は10分程度の短編で、終身雇用社会で奴隷のように働かされている老人達が、若い管理職達に反旗を翻す話。
反旗を翻すという部分からイメージが飛躍し、なぜかビルが海賊船になり、老人たちは金融界の大海原に乗り出していく。
小道具の使い方が素晴らしい。
本編は、人生の意味を解き明かすとしながら、実は人生の意味を知ろうとする気持ちを逆撫でし、嘲弄するようにできている。
徹底的な露悪趣味で笑い飛ばしながら、人生には意味なんかないということを逆説的に伝えている。
この映画を笑えたら、テーマを理解したことにもなるんじゃないか。
例によってメンバーは色々な役を演じている。
女装ももちろんする。
英国人は女装が本当にうまいなあと思う。
それから、ミュージカルシーンの<鼻歌っぽさ>が自然でいい。
正直、こっち向かれて思い切り歌われても困るのだ。
鼻歌加減で楽しく歌われると、見ているこっちも楽しくなってくる。
これは結構大切なことだと思う。