6時過ぎ起き。寝たりないような気分だったが、起きて朝飯にシチューと餃子を食べた。
両足が重かった。朝のうちに走るのはとても無理そうだと思った。
食べ終わってからまた寝て、夢を見た。
筋があるものではなく、夏休みが7月21日に始まり、それが終わるまでの予定表を意識した状態にあり、予定に何を記入しても、辛さは消えないのだという認識がある。その夢は過去何度か見たことがあり、まるで実際に経験したことのようでもあった。
起きてから、その夢について考えた。過去経験したある種の辛さが形になったものだと思った。なにをどうやっても気が晴れない状態。そして、それを生み出す心の構造を視覚化したものだろう。
午後、リモート関連の手続きのため新宿にいかなくてはならなかった。で、行く前に、前から行ってみたかったとんこつラーメンの店『ばりこて』へ行ってみることにした。
自転車で東高円寺へ。店はカウンターのみ。席がひとつだけ空いていた。博多ラーメンを頼んだ。3分とかからずに出てきた。丼はやや小さめ。高菜、紅ショウガ、すりごまを入れ、スープをすすってみた。美味い。濃さでとんこつ感をアピールするのではなく、臭みが前面で踏みとどまっており、とんこつスープが苦手な人でも食べられる味だと思った。替え玉をひとつ追加した。隣の席に、格闘技をやっているらしい二人組が座っていて、アマチュア大会にエントリーする話をしていた。二人とも替え玉を二回頼んでいた。
店を出て新宿へ。手続きをして事務所を出ると3時50分だった。5時50分に眼科検診の予約をしていたが、時間があったのでいったん家に帰った。
コーヒーを飲み、クーラーをつけた。どうも昨日から再び暑くなっていたようだ。走った時汗が出たのはそのためだったのかもしれない。
今週のヤングマガジンに『ゴリラーマン』が載っていた。立ち読みした。40歳になったゴリラーマンの話だった。ケンジと、コンドルラーメンの親父と、藤本が出てきた。あまりの懐かしさに胸が熱くなった。
5時50分、眼科へ。問診票を出してから、現金の持ち合わせがないことに気がついた。カード払いやPayPayが習慣となっためだ。
その場でネット検索をしたところ、今回の健診は300円しかかからないことがわかった。小銭入れを確認すると、昼にラーメンを食べたお釣りの200円と、他に白銅色の硬貨が2枚入っていた。大丈夫だろう。
眼圧測定と撮影の後、先生の診察を受け、現状の説明をしてもらった。緑内障、黄斑、ともにまったく大丈夫ですと言われた。
7時前帰宅。両足は朝よりもだいぶ軽くなってきていた。走るコースを検討し、今日は環七沿いを東武東上線のガードまで走ることにした。
走り始めると、やはり足は重かった。右足の前腿が張っていた。しかし、1キロほど走り環七に出たあたりから気にならなくなった。
今日は、信号で止まった時でも、足踏みを続けるようにした。昼にとんこつラーメンを食べたので、炭水化物のチャージができているため、東上線のガードまでは順調に走ることができた。
そこから折り返し、13キロ地点あたりで、足が急に重くなった。ラーメンエネルギーが切れたなと思った。しかし、へたることはなかったので、ペースを落としてランニングを続けた。
西武池袋線の陸橋を越えたあたりで異変が起きた。喉が異様に渇き始めていた。口の中に唾液がなくなり、舌が口蓋にへばりつきそうになっていた。
間の悪いことに、眼科検診で小銭をすべて使ってしまったのと、ポーチを捨ててしまったため、現金もカードもスマホも持っていなかった。ポーチを捨てたわけは、汗で中がびしょ濡れになる代物だったからだ。ランニング用に防水防汗のものを買ったのに、これではまったく意味がない。
とにかく、水を飲まなくてはと思った。目白通りを渡ったところに地図の看板が立っていた。近くに豊中公園というのがあるのを確認し、徒歩で向かってみた。
ところが、近くまで行っても、公園らしき広場が見あたらなかった。
結局、公園を見つけることができないまま、環七に戻ってしまった。こうなったら、公園を見つけ次第そこで水を飲むことにして、ゆっくりだましだまし走るしかないと思った。
走っていてこれほど喉の渇きを感じたのは、初めてかもしれない。喉が渇くということは、当然体内に水分が足りていないわけで、汗も出ない。気温が昼よりは下がっていたので、熱中症になる心配はなかったが、とにかく水が欲しかった。
しかし、環七沿いを、新目白通り、西武新宿線、早稲田通りと過ぎても、公園は見あたらず、周辺の地図看板もなかった。
JRのガードが近づいてきた時点で、ここは、高円寺の南側にある公園に行くしかないと思った。家までは残り2キロ半だったが、水分を補給してからしっかり走った方がいいと思ったのだ。
JRに沿って環七から西に曲がり、途中で南への小道を曲がり、階段を下りて少し行くと、高円寺中央公園があった。水飲み場へ行き、手を洗い、水道水を十回、ゴクゴクと飲んだ。水道水をこんなに夢中で飲んだのは、十年前、やはりランニング中にへたった時、砧公園の水飲み場で飲んで以来だ。
飲んでから少し座って、水分が体に染みるのを待った。二の腕から汗が出てきたので、立ち上がり、家に向かって走った。
家まで残り1キロ地点からペースを上げた。心臓や息が苦しくなるかと思ったが、よく気をつけてみると、大して苦しがっていなかった。ペースを上げると、上げたという思い込みで辛さを感じることがあるのだなと思った。
なんとかゴール。すぐにでもスポーツドリンクを飲みたかったが、抑えて、シャワーを浴びてからゆっくり飲んだ。
今日の喉の渇きについて考えた。
10キロ地点を過ぎ、グリコーゲンが切れたと感じるまでは、喉の渇きをまったく感じなかった。その後わずか3キロ走る間に、急激にそれはやってきた。
ひょっとすると、エネルギー源がケトン体に入れ替わったためだろうか。ケトン体をエネルギーにしている時はやたらに喉が渇くからだ。
今日の場合、炭水化物を摂取していたので10キロまでは糖分で走れた。その後、代謝エネルギー源がケトン体に切り替わった時、ケトン体を使うには体内の水分が足りなかったのかもしれない。
そういえば、炭水化物をあまり摂取せずに走った昨日のランニングは、ものすごい量の汗をかいた。その分だけケトン体が消費されていたということかもしれない。
いずれにせよ、20キロ走をする時は、途中で飲み物を買える算段をしておかないとだめだ。公園の水飲み場を探して環七を南下している時、自動販売機を見つけるたびにコイン返却口を探してしまった。そんなことしたのは小学生の時以来だ。
防水ポーチ、いいものを探して買おう。