溝口映画に「堕とせ」コール

朝9時起き。

納豆、大根おろしと小女子、ニラと海苔の味噌汁、お新香とご飯。
珍しく<日本の朝ご飯>風のものを食べた。
大根おろしは辛くてうまかった。

昼、本棚の整理をした。
文庫本を著者名のアイウエオ順に並べた。
これが一番、本を見つけやすい。
自分で買った本なので、著者名がわからなくなるということがないからだ。

上の階の住人が、水漏れ修理の水道屋を呼んでくれた。
早速調べてもらったが、どういうわけか水漏れは止まっていた。
一応、浴室の天井裏を覗いてもらったが、水漏れのあった場所はすでに乾いているとのことだった。
配管も鉄管を使っており、漏れる構造ではないとのこと。
一昨日の夜から続いていた水漏れは何だったのだろう。

パウンドケーキを焼き、3時過ぎにコーヒーを飲んだ。

夜、親子丼を食べた。
割り下に肉を漬け込み、卵焼き用の小さいフライパンで作る。
ケンタロウ氏によれば、
「(親子丼用の小さい鍋)あんなの、なくてもいいんですよ」
とのことだったが、でかいフライパンを使うとどうしても盛りつける時に半熟部分が崩れてしまう。
盛りつけてから残りの卵を丼にかけ、蓋をするのが一番いい方法だと思う。
蓋の代わりに皿でもいい。

溝口健二『歌麿をめぐる五人の女』を観た。
はじめは喜多川歌麿の伝記物語かと思ったが、途中からなじみの女郎達の悲劇が中心となる。
溝口健二は女の不幸を描くのがうまいといわれるが、ただ描いているだけとは思えない。
悲劇をとことん演じさせる姿勢は、素晴らしく変態的だ。
女達はスクリーンの中で、どこまでも堕ちていく。
堕ちるたびに、
「待ってました!」
と手を叩く俺がいる。
「お・と・せ! お・と・せ!」
とコールする俺もいる。
そうやって観れば、溝口健二映画はものすごく面白い。