学究のごとく

7時半起き。

先週より始まった覚え事、さすがに基本的な部分は頭に入ってきた。
が、まだまだミスをする。
頭と体が強ばっているためだろう。
養成所時代に、ダメ出しから抜け出せなかった時と同じだ。
焦っても仕方ないが、開き直ってもどうにもならん。
敵とのにらみ合いが続く陣地で歩哨に立つ兵士のように、集中を持続していくしかない。

役者をやっていてハマったことは何回もある。
一度ハマってしまうとなにをやっても抜け出せないから、稽古中は自分をそっちの方向からそらす努力をする。

芝居がうまくいかないことと、ハマることは、似ているようで違う。
うまくいっているのにハマってしまうこともある。

ハマることの最大の害悪は、インプット障害である。
ダメ出しや意見、その他芝居に取り入れるべき情報を、脳が受け入れられなくなる。
受け入れようとすればするほど、記憶力が弱まっていく。
過呼吸に似ているかもしれない。

ハマりは気合いと根性で乗り越えられるものではない。
それでも気合いと根性で乗り越えようとしなくてはならない。
この場合目的は乗り越えることにあるのではなく、ハマりの果てを感じることにある。
ハマりへの耐性を強化するために必要だ。

現在の自分の状況はこれに似ている。
芝居でハマった経験を、実人生に往かそうとしている。
(ハマったことがあって良かったなあ)
と思う。

昼、イタリアンの店でランチ。
サラダがおいしく、デザートはたっぷりあった。
気分、かなり楽になる。

夜、昼間の復習をする。
難解さも峠を越した。
が、こつこつと一日一項目学習していく努力は、当分続けねばなるまい。

なんだか、清く正しい受験生にでもなった気分だ。
高校の時これだけまじめだったら、もう少し勉強が楽だったろうなあ。