散走

朝、お茶漬けを食べる。
昨日ほど暖かくはない。
暖かくなったと同時に花粉が飛散しているようだ。
昨日はくしゃみがよく出た。

昼過ぎ。
アテスウェイのケーキを食べる。
クレームオランジュ。
少しずつ食べると、チョコの苦みと甘みとオレンジの爽やかさとナッツの香ばしさが順に味わえる。
大人の男にとって決して多い量ではないが、味覚がしっかりと満たされるため満足感がある。

4時からジョギング。
久しぶりに神明通りを東へ走る。
走りながら、20キロに到達するにはどこまで走ればいいか思い出す。

だが、そのコースで片道10キロ走るには、方南通りを進み山手通りを南下して代々木公園の方まで行かねばならない。
交通量の多さを考えると、あまり走りたいコースではなかった。

それで今回は、気ままに住宅地を走ることにした。
大宮八幡の信号を渡り、住宅地を抜けて永福町へ。
井の頭通りから甲州街道を西へ。
下高井戸の踏切を渡り、南西に延びる商店街を走り抜ける。
日大の横を走り、桜上水から伸びる道に合流し、環八へ。
歩道橋を渡り、千歳通を北西へ。
千歳烏山の踏切を渡り、甲州街道を渡り、久我山の踏切を渡り、自宅前へ。
20キロには満たなかった。
ネットで距離を調べると、せいぜい18キロそこそこといったところだった。
だが、日が沈む前の商店街や住宅地を走るのは、散歩をしているようで大変気分がよかった。
散走だ。

シャワーを浴び、夕食にづけ丼を作って食べる。
それに菜の花の辛子和え、ほうれん草のごま和え。

夜、コーヒーを入れ、もう一つ残っていたアテスウェイのケーキを食べる。
モンブラン。
ラグビーボールを立てたような形状をしている。
『モンブラン』というジャンルで、いかに『栗』を表現するかに腐心した、『芸術作品』であった。
一口食べれば黙り込み、最後まで手が止まらない。