昨日は実家に帰り、一人で台本の完成を祝ったあと、テンションを上げるために「サラリーマン金太郎」を読んでいたら三時半まで起きてしまった。
そのせいで眠い平日の幕開け。
中日ドラゴンズは目の前で巨人の胴上げを見る羽目になっちまったし、もう野球なんてどうでもいいや。
稽古場で横岳とマミちゃんを戦わせていたら、管理のおばさんにうるさいと叱られてしまった。恥ずかしかった。
ラストシーンの稽古をする。
形として明確に「こうしたい」とあるわけじゃなく、流れとして「この流れで大丈夫だ」という安心感が欲しくて、余りくちばしを突っ込まずただひたすら見守っている。
生の人間がそこにいるという感じになるまで、もうひと押しといった感じだ。
帰りにオギノ式と、ラストシーンについて話す。
「俺らが出るシーン、あそこだけ浮いてしまいませんか」
「どういうことかな」
いまいち意味がわからない俺。
「つまり、それまで俺ら、ゴールデンゴールデンゴールデンは、引っ掻き回す存在だったわけですよ」
「うん」
「それがラストにチョコっと出てきて、今までと同じでいいのかどうか、ってことなんですけど」
「うーん・・・」
「もし同じだってんなら、俺らは暴れまわるだけなんですけど、違うなら違うで一から作りなおす部分があるんで」
「・・・バランスを考えると、確かに今までと同じじゃまずいってのはあるんだ。でも、今の時点ではこういう感じでやってってのはちょっとわからないな。稽古場で徐々に探るようにするしかないと思うけど」
その後も一時間ほど話し合い、別れる。
小金井にて望月と話す。
「さっきのオギノ式の話、どう思った?」
望月は答えた。
「頭いいなって思いましたよ」
「そうね。でも、俺は不意を突かれたよ」
しばらく今回の芝居について話す。
「でも俺は、丸ちゃんとしのの、今日の芝居見て、このままいければいいなって思いましたよ」
「そうか。俺、途中で止めちゃったけどね」
「あと、横岳とかにも色々聞かれたんですよ。『私どうですか?』って」
「何て答えたの?」
「『おまえ、とりあえず叩け』って答えたんですけど」
「なるほどね」
望月は今のところこの芝居を一番客観的に見られる位置にいるために、役者から色々質問を受けていたらしい。
確かに役者にとって、本番が近づくと、望月的な存在の意見はありがたいことが多い。
その後はなぜか、80年代ロック談義に花が咲き、気がつくとまた三時を回っていたのだった。