酔っ払った午前様の今の俺様には、時間を遡る日記しか書けない。
夜の12時に実家に帰った。いつもより遅かったのは稽古後に中野坂上で飲んだからである。
中野坂上にある(いろはにほへと)で閉店まで飲んだのだ。
昔俺は(いろはにほへと)の高田馬場店で5年半もバイトをしていて、そのために中野坂上店の店長も知り合いである。
店を出るときに店長は飲んでいた。
「あれ? もう帰るの?」
「うん。終電だから(タメ口である)」
飲もうと言い出したのは宇原君である。
彼は本番が近づき、これからは毎日飲む腹づもりのようである。
「通しも終わったことだし、今日は飲みましょう」
と、彼は言ったのだ。
その言葉に乗ったのが、東さん、しのちゃん、飯野、坂、中山君、そして俺。
飲みながらプロレス談義に花を咲かせてしまった。楽しい楽しい。
東さんはUインターの、あの、高田VSベイダー戦を観に行ったらしい。
俺はビデオでしか観ていないのだが、現在ノアで暴れまわっている高山が普通の青年風にセコンドについていたりしていて、ビデオはビデオで面白みがある。
でも本物を観たと言うことは、生き証人ではないか。悔しい。
飲みに行く直前、稽古場にて東さんと「ラブひな」の話をし、二人で大笑いしていたら飯野に、「サラリーマンみたいだ」と言われた。
なぜそんな話をしたかというと、小道具で少年マガジンを使っていたからである。
通しは今までで一番うまくいった。俺個人ではなく全体であるが。
しかしまだまだ不確定要素は多い。劇場に入ってからのゲネが怖い。
下手をするとネガティブ方向に大化けする可能性がある。
そもそも通しの前、調子は良くなかった。
鏡の中には違う自分がいて、目に隈ができていた。
昨日の猫のことや、日曜日に観た「ドキュメント」のことなど、色々なことに対して神経過敏になる自分がいた。
別に落ち込んでいるわけではないけど。
落ち込んでない証拠に今朝は寝覚めが非常に良かった。
飯もうまく食えたし。
「何かいいことありそうな気がする」
そんな世迷言すら呟く余裕があったものだ。
今となっては懐かしき、今日の日付の今朝の出来事。