稽古佳境へ

 昨夜1時半に眠り、今日は11時半に目覚めた。
 10時間眠った。
 日が昇っても寒い。
 震えながら布団をとり、着替えて稽古場へ向かう。
 今日は南越谷で昼から夜まで稽古。

 途中でマクドナルドに寄りハンバーガーを2個買い、駅のホームでそれを食べる。
 西国分寺から武蔵野線に乗り換え、南越谷へ。
 車中「正雪記」読む。

 駅で鈴木さんが運転する車に乗り、稽古場へ。
 青のホンダFit1.5。
 アルバム「ビートルズ1」がかかっていた。

 稽古場に着いてから衣装選びの続き。

帽子がお気に入りの島根(左)と柴崎(右)

 前半で要となるであろうシーンを繰り返し稽古する。
 芝居全体を人間の体と思えば、こう言う時の抜き稽古は「ツボ」に鍼を打つようなものだ。
 つまりは「ツボ」探しこそ重要ということになるが、場所が間違っているかどうかは意外と重要でない気がする。
 そこをツボと思えるかどうかの方が重要だ。

 島根さんは昨日寝たのが5時だという。
 「なんか、稽古が早く終わったのが嬉しくて、あとは自分の時間じゃんとか思って、映画見ちゃった」
 だそうな。
 「何見たの?」
 「御法度です」

 夕方5時過ぎから通し。
 台詞が飛んだり間違えたりなどは沢山あったが、芝居が「ひとつながり」になってはきた。
 「大気圏までは(俺が)なんとかするけど、宇宙は君らで何とかしなよ」
 とこの前言っておいたが、その宇宙への扉がそろそろ見えてきた感じだ。
 願わくば、エンジンを止めないで欲しい。

 夕食休憩の後再び通し。

衣装を弄ぶ鶴マミ(左)と、菓子をむさぼり食う鈴木(右)

 下剋上の女の子が所用で来た。
 隅の方で通しを見ていたが、妙なところで笑っていた。
 身内だからこそ笑えるというシーンだったのだろう。

 通し自体は当然のことながら昼よりも良かった。
 台詞が入ってきたと言うのが大きいだろう。

 私見だが、台詞を一生懸命覚えるという行為は、良くないと思う。
 何気なく入っているというのが一番望ましい。
 一生懸命覚えると、台詞に必要な感情以外のものまで覚え込んでしまう。
 それは大抵、余計なものだ。
 とるのに非常に苦労する。

 通し後、細かい抜き稽古をする。
 小ネタを付け加えるようなものだったが、小ネタ付け加えが始まればいよいよ芝居も本番だなという想いが俺にはある。
 明日、どれだけの小ネタを振れるだろうか。

 夜10時半帰宅。
 小雨が降っていたが寒さはそれほどでもなかった。
 去年の3月20日、桜は満開だった。
 今年はどうなることやら。