釣りをする

 昼過ぎに川崎へ。
 バイクや電車で通ったことは何度もある駅だが、降りたのは初めてだった。
 ホームレスが沢山いた。
 駅周辺は再開発が済んだらしく、商店街はすべて地下街となっていた。
 しかし東扇島へ行くバスに乗り数分経つと、古びた住宅地と小さい工場が建ち並ぶ灰色の風景が広がる。
 川崎の色は灰色だと思う。
 海が近くなるにつれ、前近代的なまでに類型的デザインの工場が建ち並んでいる。
 体に悪そうだ。

 海底トンネルを抜けると東扇島だ。
 高速道路に乗る時は何の気なしに通り過ぎていた島だ。

 川崎マリエン前という停留所で降りる。
 目の前には未来都市的なデザインの(つまり悪趣味な)ビルが建っており、それが川崎マリエンというらしい。
 しかし「マリエン」の意味と意図は不明。
 調べてみると川崎市民と港の交流を深めるために建てられたコミュニティー施設ということがわかった。
 つまり、川崎市民がひとたび港と交流を深めようと思った場合、わざわざ海底トンネルを抜け、工場や流通センターが建ち並ぶ、コンビニ一つない離れ小島まで来なければいけないのだ。

 停留所から「東扇島西公園」に向かう。
 途中、船を係留するためのドックみたいなところがあり、釣り人達が鰯を数匹釣っていた。

 炎天下30分以上歩いてようやく「西公園」に着いた。
 おにぎりなどを食って腹ごしらえし、とりあえずサビキ釣りを始める。

天気晴朗なれども波高し

 回りを見るとフェンスに竿が鈴なりだったが、釣れている人は殆どいなかった。
 コマセの仕掛けでせっせと竿を揺らすが、竿先はぴくりともしなかった。

 投げ釣りをしている人がごくたまにダボハゼをひっかけていたが、釣れたそばから逃がしていた。
 フッコやスズキを狙っていたのだろうか。

 夕方まで竿を出すが全く釣れず。
 島の他のところで竿を出してみたかったが、車で来たわけじゃないので歩くのはしんどい。
 島の印象はずっと昔の江戸川区南部に似ていた。
 変なゴミが捨ててあったり、廃車があったり、エロ本が落ちていたり。
 そういえば小学生の時もゴールデンウィークは江戸川河口で釣りをした。
 東扇島そっくりの町を自転車で駆け抜け、柵を越え、海鳥に襲われながら投げ釣りをした。
 その時も釣れなかった。
 ゴールデンウィークの釣りで釣れた記憶がない。

一匹も釣れず。されど得ること多し。

 夜、東扇島について色々調べる。
 釣り場として近年かなり盛り上がっているらしく、ファンサイトが沢山あった。
 掲示板を見てみると、フッコ、メバル、アナゴ、コウイカなどは夜に釣っているらしい。
 昼は釣れている人は少なそうだ。
 特に今の季節。
 これからアジが釣れ始めるらしいので、掲示板に注意し、再度挑戦しに行ってみたい。

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