ぐにゃりとした日

 一日中寝ていた。
 夕方の5時頃一度起きたが、2時間くらいしか眠っていない感覚があった。
 再び眠った。
 変な夢を見た。
 木に、黒い毛虫みたいなものがいて、うっかりそれに左手を触れてしまう。
 そして、黒いとげが2本刺さる。
 毒が回るのが恐ろしかったので夢中になって吸い出すと、2本のとげはとれたが、なぜか3本目も吸い取れそうな感触があった。
 吸い取ってみると自分の血管だったのであわてて元に戻し、図書館みたいな建物に入る。
 本棚には「ナイチン家の人びと」という本があり、
 「ナイチンゲールの伝記かなあ」
 と思う。
 他には、昔持っていた「宝島」のケースだけがあり、
 「ああ、これ探してたんだ。あったのか」
 と思う。
 そういう夢。
 
 次に目を覚ましたのは夜の11時過ぎだった。
 トータルで16時間ほど眠った。
 眠りすぎて眠くなっていた。
 部屋の片付けや身の回りのことを一切後回しにする。
 
 メール、たくさん来ていた。
 いくつかに返信する。
 今日眠っていた時間の中に、昨日一日のあれこれがすっぽり入ることに驚く。
 やはり時間は変幻自在だ。
 その数値は絶対値のふりをしているが、実態はもっとぐにゃぐにゃしているのだ。
 今日見た夢のように。